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【書評/要約】がんばらない戦略(川下和彦) 大切な1%に集中。ムダに頑張らないための自己啓発小説

【書評/要約】がんばらない戦略(川下和彦) 大切な1%に集中。ムダに頑張らないための自己啓発小説
がんばらない戦略要約感想
  • 「頑張れ!」という言葉は罪。がむしゃらに頑張っても、成果がでるとは限らない。特に賢く真面目な人ほど「努力の捨て方」を知らず疲弊している
  • 99%のムダな努力を捨て、大切な1%の集中することが大事
  • 本書では、「がんばらなくても結果を出すための十ヵ条」を、読みやすくわかりやすいストーリーを通じて学べる

★★★★☆ Audible聴き放題対象本

目次

『がんばらない戦略』ってどんな本?

Audible聴き放題対象本

「頑張れ!」という言葉の罪ー。

がむしゃらに頑張っても、成果がでるとは限らないのにも関わらず、頑張らないことは「罪」であるような錯覚を与えます。真面目な人・賢い人は、むやみに努力する傾向がありますが、貴重な時間をすべて仕事に振り分けてしまうことで、むしろ、幸せから遠のく危険すらあります。

川下和彦さんの『がんばらない戦略』は、がむしゃらにがんばって働くだけの人生から脱却するための指南書。本当に必要な努力に注力できる自分に変わる方法を教える生戦略本です。

誤解してはいけないのは、「がんばらない=何もしない、やる気を出さない」ということでないということ。

本書は、自分の目的達成のために「本当に必要な努力」だけをするための、時間の使い方・思考法・習慣を教えてくれます。

タイトル、及び、装丁は「ビジネス書」の様ですが本書は自己啓発小説です。「ガンバール国」と「ガンバラン王国」の2つの国の物語を通じて、「人生を変える」きっかけをつかむことができます。

こんな方におすすめ
  • 明確な戦略なしに、頑張り、疲弊している方
  • 「本当に必要な努力とは何か」の質問に答えられない方
  • 人生にとって、最も貴重な「時間」の使い方を見直したい方

がんばらない戦略:あらすじ

がんばらなくても結果は出せる!結果を出す方法

主人公は「ガンバール国」住人の大学生・ミサキ。ガンバール国は、誰もが忙しく頑張っている国。自宅でも親に「がんばりなさい」と口酸っぱく注意される。そんな状態に嫌気がさして、ミサキは家を飛び出します。

向かった先は、「ガンバラン王国」。がんばらないことが国のルールなのに、なぜかみんな、豊かで幸せそう。がんばっているのに、うまくいかずに悶々としたり、疲弊しているガンバール国とはえらい違いです。

ミサキは、この国で、個性的な10人と出会います。

  • 毎日同じ服で暮す家族
  • ゲームばかりしている人
  • いきなり腹筋を始める人
  • 突然寝てしまう人  等

彼らとの出会いを通じて、ミサキは「がんばらなくても成果がでる方法・思考」を学んでいきます。

がんばらなくても結果は出せる!結果を出す方法

がんばらなくても結果を出すための十ヵ条:補足解説

1日=24時間。万人に同じ時間が与えられているはずなのに、人生の成功度・幸福度は人それぞれ。本作は、ストーリーを通じて、「結果を出すコツ 10ヵ条」を提示します。

ガンバラン王国 がんばらなくても結果を出すための十ヵ条

最初に結論です。頑張らなくても、人生の成功・幸せをつかみ取るための十ヵ条は以下の通りです。

  • 意志の力には限りがある
    • 意志の力を 消耗しないように、繰り返しやることをルール化すべし
  • つまらないと思えば、我慢のために意志の力を使うことになる
    • 面白くないことは、ゲーム化すべし
  • 多くに取り組もうとすれば、意志の力を摩耗させる
    • やるべきことをシンプル化すべし
  • 最初は意識してやっていることも、繰り返すことで無意識にできるようになる
    • 繰り返し行動で、自らを自動化すべし
  • 効果を実感できないことは続かない
    • 自分へのご 褒美 を、見える化すべし
  • 人に宣言すると、やり遂げようとする力が生まれる
    • やると決めたことを、約束化すべし
  • 人間のカラダは無意識にテンポを刻んでいる
    • 同じ行動を同じタイミングで繰り返して、リズム化すべし
  • 行動のきっかけを決めると、スタートしやすい
    • 決めた行動を条件反射ではじめられるように、トリガー化すべし
  • 人間は積み重ねてきたことを崩したくないと思うようにできている
    • 日々取り組んだことを、記録化すべし
  • 苦手なことをやっていると、苦痛がふくらみ、意志の力をすり減らす
    • 得意なことを見つけて、楽しく取り組むべし

大事なのは「意志の力」の使い方

大事なのは「意志の力」の使い方です。10項目を補足します。

❶意志の力には限界:意志の力を使わない仕組みを作る

「意志の力」は、難しいことをやろうとすると一気に消費されます。「なるべく意志の力を使わない仕組み」を作ることが大事です。コツは、あらかじめルールを作っておくこと。スティーブ・ジョブズ氏やザッカーバーグ氏が、毎日同じファッションなのも、つまらないことに「意志の力」を使わないためです。

❷❿発想を転換:「義務」を「娯楽」に、「得意」を見つける

勉強・運動・仕事などなんでも、「義務」だと思うと「苦痛」になります。苦痛は「意志の力」を消耗し、「や~めた」とあきらめの境地に至らせます。

この解決策は、「義務」を「ゲーム=娯楽」にしてしまうこと。ワクワクできれば、攻略を楽しめます。やる気も出ます。さらに「得意」を見つけることも大事です。得意なことなら継続もカンタン。成果が出て、大きな自信につながります。

❸❽シンプルな習慣ときっかけをつくる:トリガーを決める

何かをやろうという決意も、その1ステップが大きい/複雑など、「トリガー(引き金)」になりません。大きな目標は小さな目標に分解。行動する前に準備や考えを不要なレベルに落とし込みます。「朝の歯磨き習慣」のように、自然にカラダが動くようなものにするのがベターです。

❹無意識×❺❼習慣の力を利用

私たちの行動の9割は無意識。意識的にやっていることは1割に過ぎません。つまり、上手に「無意識の力」を利用することです。

最初、意識が必要」なことは、「ご褒美」を活用して、「無意識でできる」レベルに引き上げることも大事。カーリングのストーンは、力を加えなければ動きません。しかし、最初だけストーンをひと押しすれば、その後は、氷の上を滑っていく。 「ストーン=石」の使い方と、「意志」の使い方は同じです。適切に初動を与え、後は、自動走行させよう。

また、人間のカラダはリズムで動いています。やることも、リズム化!例えば、「〇曜日は、〇〇の日」と決めれば、掃除・ジム通い・読書なども実現しやすくなります。

❻やること宣言&❾やったこと記録

習慣化のためには、SNSにつぶやいたり、スケジュール表に書いたりして「自分の目標を宣言」することも大事。宣言により、「コミットメント効果」と「一貫して最後までやり抜こうとする「一貫性の法則」の2つが同時に働きます。

また、効果がわかるように「自分の行動を記録」すると励みになり継続できます。スマートウォッチのように自動で履歴管理するのがコツです。

最後に

今回は、川下和彦さんの『がんばらない戦略』からの学びを紹介しました。
真面目な人、賢い人ほど、「頑張る罠」に陥りがちです。頑張ること自体は目的ではありません。いかに、成果を出すか、いかに幸せをつかむかを重視する思考・行動ができる自分に替えていきましょう。

「真面目で頑張りすぎる人」は以下の本も非常に参考になります。「真面目の弊害」および「手の抜き方」が非常にわかりやすいです。

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