- 何をやってもうまくいかないのは、「しつこさ」不足が原因かもしれない。「しつこくする」とは、諦めないこと。根気よくコツコツ続けること。人生の成功は、しつこさで9割決まる
- しつこさに気合や根性は必要ない。どうやったら続けられるか考え、仕組み化&習慣化することで対処できる
- しつこくできない人には4つのタイプがある。まずは、自分を知り、克服法を知れ
★★★★☆
Kindle Unlimited読み放題対象本
Audible聴き放題対象本
『結局、「しつこい人」がすべてを手に入れる』ってどんな本?
「しつこい人」と聞くと、多くの方はネガティブなイメージを 思い浮かべるでしょう。
しかし、「しつこさ」は、それが自分に向けられるものであるとき、「あきらめずに継続する」「どんなことでも徹底する」「コツコツと地道にやり抜く」といったポジティブワード。 何度も何度もアタックする気持ちです。
成功と失敗の一番の違いは、途中であきらめるかどうか by スティーブ・ジョブズ
スティーブ・ジョブズ、ジェフ・ベゾス、イーロン・マスクなど、一流の成功者が「しつこさの重要性」を説いています。
伊庭正康さんの『結局「しつこい人」がすべてを手に入れる』は、 たとえ意志が弱くても、 特別な才能や技術がなくても、 ちょっとした工夫と、想像力を膨らませるだけで、 誰でも、「何度もチャレンジできる人」になる方法を紹介する一冊。
本書から、「しつこさ」を武器に、 人生であなたの望むものを 手に入れる方法を手に入れ、人生を成功に導こう!
- 成し遂げたい大きな夢がある方
- コツコツ継続が苦手な方
- すぐに諦めてしまう方
人生の成功は、しつこさで9割決まる
成功するまでやり続けるのは「いいしつこさ」。しつこさに気合や根性は必要ありません。どうやったら続けられるか考え、仕組み化・習慣化する姿勢を持つことで対処できます。
GRID:やり続ける力
GRIDとは、困難な状態でもめげることなく、自ら目標に向かって最後までやり抜く力のこと。ベストセラーとなったアンジェラ・ダックワースの著書「GRID やり抜く力」がその火付け役です。
Guts(度胸) :困難なことに立ち向かう
Resilience(復元力):失敗してもあきらめずに続ける
Initiative(自発性) :自分で目標を見据える
Tenacity(執念) :最後までやり遂げる
GRIDの4要素は、どれも特別な能力や学力は不要。成功や幸せは、生まれつき備わった知能や才能によるのではなく、「いいしつこさ」を身につければ必ず手に入れられるものであることは、心理学も証明されています。
愚直に続けるために必要なこと
いわゆるその道の成功者と言われる人たちは、決めたことを愚直にやり続けます。愚直に発信し続けることが、信頼を高め、その他大勢からの突破することにつながることを知っているからです。
愚直に続けるために大事なことは「好きなこと」を見つけることです。自分が好きでなければ徹底的にやり続けることはできません。義務でもなく、お金のためでもなく、自分がこれと思ったもの、楽しいと思うものなら、ブレずに続けられます。
ただし、ここには、「相手軸」での行動が必要です。「相手無視・自分本位」な行動は、「悪いしつこさ」となり、これは継続しません。
しつこく続けられないのはなぜか?
しつこくできる人/できない人を分つもの
では、私たちは、なぜしつこくやり続けることができないのでしょうか?その理由の大半は以下の3つです。
- 面倒くさいから/苦痛だから
- 飽きっぽいから ・忙しい
- 相手に嫌われないか心配
❶❷でつまずいてしまうのは、自分が心から好きなことではないからです。「やらされ感」がある限り、継続はできません。
また、❸のように思うのは、「自分軸で考えて行動している」からです。「相手軸」で考え、動いているなら嫌われることはありません。
さらにもう一つは、自分はできるという自分への信頼感「セルフエフィカシー」を持っているか。これは、成功に不可欠な要素です。
しつこくできない人の4つのタイプ
自分の悪い癖を自覚すれば、行動を変えるスタートラインに立てます。前項にも関係しますが、しつこくやり続けられない人は、4つに大別できます。
❶そもそも習慣化が続かない「三日坊主型」
「開始期」で離脱してしまうタイプ。アクセルを踏むけどエンジンがかからない
❷だんだんやらなくなる「へこたれ型」
「成長期」で離脱してしまうタイプ。本当に続ける意味があるのかと、途中で懐疑的になる
❸スランプに陥ってやめてしまう「スランプ型」
「プラトー期」で離脱するタイプです。一本調子にやり続けて頭打ちになる
❹続けても飽きてしまう「うんざり型」
「成熟期」での離脱する。わかった気になってそこで満足して辞めてしまう。「井の中の蛙」になりやすい
❶❷の人は、マインドの持ち方に問題があります。また、❷は、「効果の確認」の仕方を見直す必要があります。
❸はやり方を変えないままに続けたり、何でも自分ひとりで抱え込んでしまうときに陥りがち。❸❹は「楽しく」の見直しと、「スランプを打破する力」が必要になります。
しつこさを身につける「TKKの法則」
著者は 「しつこさ」を身につける法則として、 T:楽しく、K:簡単に、K:効果を見える化しながら進む「TKKの法則」の実践をアドバイスします。
Tの法則:楽しく
継続には「楽しさ」が必須ですが、「楽しく取り組めない仕事」もあります。
楽しく取り組めないときは、「仕事の意義を確認」が大事。偉大な仕事の一部であると思ことでとモチベーションは上がります。さらに、「工夫をする」ことで、仕事に自発的になります。さらに、「ハイパフォーマンスな人と交流」で、大きな気づきが得られ、やる気につながります。
Kの法則:簡単に
しつこくやるには、「簡単さ」は極めて重要です。
❶フォーマットを使う
❷手間を省く(ツールを使うなど)
❸判断を減らす
などを意識し行動すれば、行動を起こすためのエネルギーが軽減できます。ジョブス氏がいつも「黒のウェアにジーンズ」だったのも、無駄なことに時間・判断力を使わないためです。「If thenプランニング」で、「もし〜したら〜をする」と決めておけば、思考・判断を介入させずに前に進めます。
また、やりたい気持ちを促すには、「MustをWillに転換させる」ことが大事。「MustのなかにもWillを見つけ出す」ことで、やらされ感が軽減できます。
Kの法則:効果を見える化する
効果の見える化とは「進捗確認」です。進捗を記録する癖をつけましょう。
自分の行動に対する結果が見えると、脳は「もっとやりたい」という気持ちになります。進捗確認の頻度が増えるほど、創造的な仕事の生産性も長期的に高めることができます。
「TKKの法則」を補強・加速する
タスクを今一度、確認
人の脳は構造上、複数のタスクを同時にこなす「マルチタスク」は不得手です。また、意志力には限界があり、使うと減ります。しつこくやり続けるためにも、「やることは1つに集中する」した方が、集中力が継続し、トータルの効率も上がります。
そのために、まずは、優先順位を決める。単に「やることを決める」だけでなく、「緊急でも重要でもないタスクはどんどん減らす」ことが大事です。緊急だけど重要でないタスクも本当に必要かどうか、検討してから取り掛かりましょう。
人と比べず、強みを活かす、好奇心を持つ
人には、空気を読む生き物です。「みんながやっているから」という基準で行動を決定すると、タスクが分散します。
大事なのは、人と比べるのではなく、「自分の強みを生かす」こと。人よりうまくできることなら、活力も沸きます。
ただ、一方で、好奇心は大事です。自分のやり方に固執しては、発展が狭まります。好奇心を持って、人を観察すると、活かせる(盗める)部分も見つかります。
マイナス思考を減らす
「できない」「うまくいかない」「続かない」といったマイナス思考は、しつこくやり続けることを阻害します。
「もうダメだ」と思っても、肉体的な限界を迎えていないケースがほとんど。脳がエネルギーの消費量が多い前頭前皮質の活動にブレーキをかけている、つまり、「自分の意志によってストップをかけている」ことが大半です。
限界を感じたときは、以下の2つの質問を自分に問いかけましょう。
・このチャレンジを成し遂げたらどんないいことがあるか
・このチャレンジが成功したら誰か喜んでくれるか
感情と切り離して課題を浮き彫りにする
「嫌い」「面倒だ」「プライドが許さない」といった感情が沸き上がったときは、これら感情はいったん脇に置き、「問題」「課題」「対策」を考えることが大事です。
注意は、「問題」と「課題」がごちゃ混ぜになって区別できない人も恐ろしいほど多いこと。「問題」から解決すべき「課題」をあぶりださなければ対策を打つことはできません。問題が発生したら、「課題」を浮き彫りにし、そのうえで、「対策」を考える。切り分けて考えることで、解決が見えます。
最後に
今回は、『結局「しつこい人」がすべてを手に入れる』から、人生の9割をも決める「しつこさ」のメリットと、その効果的な利用方法を要約紹介しました。
本書にはこれ以外に、様々な対処法が、わかりやすく紹介されています。
手に取って読んでみることで、人生を成功に導くノウハウを自分のモノにしてください。