- 「明るい」は最高の人生戦略。ビジネス知識・スキル以上に大事
- ビジネス、プライベート、人間関係、健康… すべての成功に「明るさ」が関与。効率を重視しがちなビジネスマンが陥りやすい罠もわかりやすく解説
- ネガティブな人も、明るくなれる/気持ちがラクになる考え方がとてもわかりやすい。実践もしやすい方法が多数紹介される
★★★★☆
Kindle Unlimited読み放題対象本
『なぜか人生がうまくいく「明るい人」の科学』ってどんな本?
人生人それぞれ、山あり谷ありで、成功もあれば失敗もありますが、そうだとしても、総じて「人生楽しく幸せそうなタイプ」と「人生不幸で辛そうなタイプ」がいます。
ここに大きく関わっているのが「明るさ」です。
気持ちが明るくなったり、暗くなったりするのは、 すべてあなたの「主観」。考え方や見方ひとつで、物ごとの受け止め方は変えられます。
和田秀樹さんの『なぜか人生がうまく「明るい人」の科学』は、その具体的な方法を、精神医学や心理学といった「科学」の観点から、わかりやすく学べる本です。
ビジネススキル・ビジネス知識を習得する以上に、大事なことが学べます。
- 性格がネガティブな方
- 人生の「豊かさ」「成功」を共に手に入れたいすべての方
- 気持ちが軽くなる考え方を学びたい方
明るい人はなぜ人生がうまくいくのか?
笑顔はなぜ大事か:笑顔の5大効果
- 気持ちに余裕が生まれる
- 相手に心を開いているサインになる
- 生き生きした印象を与えられる
- 免疫力が上がる
- 精神的に安定する
笑顔の人と一緒にいると、自然に笑顔が増えます。これは脳内で働く神経伝達物質のひとつ「エンドルフィン」が分泌され、「幸福感」が感じられるからです。エンドルフィンは、「体内で分泌される脳内麻薬」。モルヒネの数倍の鎮痛効果があると考えられるほどの効果があります。
健康面でも笑顔は大事
上記の通り、笑顔には健康面でも大きな効果があります。
イキイキした表情は表情筋も鍛えられアンチエイジングにもなります。また、笑うことでリンパ球の一種であるNK(ナチュラルキラー)細胞が活性化され、 免疫力が高まり、病気の予防にもなります。
「幸せホルモン」と呼ばれるセロトニンの分泌で、安らぎや安心感も得られ、ストレスが軽減します。声を上げて笑うと、肺や心臓が刺激されて脈拍や血圧が安定して、リラックスしたり、自律神経も整い、また、全身の筋肉が動くことで代謝もUPします。
面白くなくても「作り笑顔」でも同じ効果が得られるので、とにかく笑いましょう。不機嫌には何のメリットもないどころか「罪」です。
人に嫌われないより、「好印象を与える」ことが大事
多くの人は、人に嫌われないことを意識して行動しています。しかし、「好印象を与える」方が大事です。
日本人には、古来から、笑顔の人や愛想がいい人を「ヘラヘラしている」と否定的に見る傾向があります。しかし、トップセールスマンといわれる人は、トークだけでなく、表情が素敵な人が大半です。仏頂面の肩書がある人が「威厳がある人」と見られたのは、もはや過去の話です。好印象を持たれていれば、少しくらいミスをしても、周りの人は見逃してくれます。
ただし、好印象ために、無理に優しさをアピールしても逆効果。大事なのは「傾聴・受容・共感」。相手に合わせるのではなく、相手のことを真剣にわかろうとする姿勢が大事です。
傾聴 | 相手の話を真剣に聞く 話し方や表情、姿勢、仕草にも注意を払い、相手を理解しようと努める |
---|---|
受容 | 相手が話す内容を受け入れる |
共感 | 話の内容に心から同意する |
「人生がうまくいく明るい人」とは?
どう生きると「幸せ」「成功」の2つが手に入るでしょうか?
それは、人生を楽しく生きて、幸福を感じるための一番のカギは「いろいろなことを試してみる」 という前向きな姿勢を持った人です。
- 笑顔で人に接して「いい環境」をつくれる人
- どんなことでも試してみる人
- 打数を増やしてヒットの可能性を高めている人
- 「今よりよくなりたい」と思っている人
- 「実験」をやり続けている人
ビジネスの世界の成功者に限らず、人生が最終的にうまくいく人は、いろいろなことを「めげずに試し続けた人」です。
「向上心」より「いろいろ試す」が大事
ビジネスの世界では「向上心」が大事にされます。しかし、「いろいろ試す=試行錯誤」する方が、人生は豊かになります。
向上心のある賢い人は、「今より出世したい」など、定石レールに従い、直線的&短期間で達成を目指すことを目指します。無駄なことをしません。しかし、人生を豊かにするのは、ジグザグの「試行錯誤」を繰り返した「ステップアップ」です。
「いろいろ試す」に大事なのは、打数。打率よりも打数です。成功している人は打数を打つことで、ヒットを出した人です。打数が増えればヒットの可能性は高くなります。
「イチロー選手」と「大谷選手」。イチローさんは高打率で選手寿命も長かった超一流選手ですが、全米人気は大谷選手の方が上です。それは、二刀流なだけでなく「ホームラン」を狙って大胆にバットを振るからです。
現状維持ではダメ、今よりもっとよく
いろいろなことを試すし、ヒットの数が増えれば、毎日が楽しくなる好循環が生まれます。
しかし、日本人は「変化を怖がって、無難を探す」という思考の癖を持っています。現状維持で満足している限り成長はありませんし、周囲の人はその間に成長するので、自分は後退します。「今よりよくなりたい」 という気持ちを持ち続けることが大事です。
「不安」にならない仕組みをつくる
日本人は「変化を嫌う」思考以外に、「予想不安」で心配になる思考の癖も持っています。 予期不安とは、自分で勝手に先々を不安視して、不安や恐怖に悩まされる感情のことです。
予期不安の一番の原因は「情報不足」
「予期不安」をはじめ、必要以上に不安になる一番の原因は、簡単に言えば「情報不足」です。知らない、分からないから心配になります。必要以上に予期不安を抱かないように、不安にならないコツを知っておくことが出維持です。
- 何ごとも「案ずるより産むが易し」と考える
- 解決策を用意しておく
- 不安が的中する「確率」を計算する
不安の9割は起こりません。多くの場合、「案ずるより産むが易し」です。また、不安になっても、最悪を見積もれば、「漠然とした不安」はなくなります。さらに、あり得るパターンを「いい」から「悪い」まで段階的に見積もることができれば、それは「不安」→「具体的な課題」となり対処策も見えてきます。
また、不安が起こる確率を意識し、「無視できる確率」の事象は割り切って無視すれば、気持ちは楽になります。
「ストレス」との上手な向き方
- 物ごとの「受け止め方」を変える
- 人の嫌な発言は「聞き流す」
- 同じような環境の人に「愚痴」をこぼす
- 合わない人に無理して合わせない
- 思い込みが強い相手には「適当」に合わせる
- 最終的には「逃げる」という選択肢も
同じ問題に遭遇しても、「物ごとの受け止め方」でストレスは大きく変わります。ネガティブ・マイナス思考の人は、大体「最悪の結果」しか想定していません。。想定できる結果を「最悪の結果」、「中くらいの結果」、「いい結果」など段階別に分けてイメージしておけば、不安を具体的な問題に変えられます。アクションが見えれば「漠然とした不安」から解放されます。
うまくいっている人の考え方 21のコツ
ネガティブな人は、マイナス思考な人は、「変えられないものは諦めて、変えられるものを変えていく」という考えを持つだけで、非常に生きるのが楽になります。
いきなりすべてを変える必要もありません。ポイントは、「何事も楽しんでやってみる」「今より良くなりたい」という気持ちを持って取り組むことです。「考え方」「表情」「視点」「口癖」「習慣」を”少し”変えてみませんか?
考え方 | ・人生は「実験」の連続だと考える ・「今よりよくなりたい」と思う ・一度の失敗でめげない ・プロセスではなく「結果」を重視する ・自分の生きたいように生きる |
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表情 | ・できるだけ「笑顔」を心がける ・日ごろから「愛想」をよくする ・「不機嫌」に思われないようにする |
視点 | ・人に「いい印象」を与えることを意識する ・自分から「好意」を示す ・意識して「お人好し」になる ・人から「どう見られているか」を知っておく ・見た目との「ギャップ」を利用する |
口癖 | ・「どうせ…」を「とりあえず…」に変える ・「まぁ、いいか」はメンタルに優しい言葉 ・「それもそうだね」は便利なフレーズ |
習慣 | ・「勝ち負け思考」から抜け出す ・物ごとを悲観的に考えない ・不安を先に「シミュレーション」する ・ネットの嫌な「書き込み」は読まない ・仕事に詰まったら他の仕事をやる |
日本人は変化を嫌いますが、変わらないでOKな人は「今が順風満帆な人だけ」です。今、お金・人間関係に恵まれていないのに、現状維持ではそれが一生ずっと続くだけ。しかも、現状維持では、今よりもっと悪くなっていきます。この当たり前の事実に気が付きましょう。
ポジティブな感情を引き出す6つの方法
最終章では、私たちが明るい気持ちで毎日を過ごすための「ポジティブな感情」を引き出すコツが紹介されています。
- どんなものでも「いい面」を探してみる
- 食べたいものを食べる
- 意識して「感情コンディション」を整える(特に感情を乱すものを「排除」する
- 「今日がダメでも、明日もダメとは限らない」と考える
- ネガティブな感情は「仕方がない」と受け入れる
- 「パーフェクト」な自分を求めない
- 「二分割思考」で考えない
物事は考え方次第です。気持ちが暗くなりやすい人は、「二分割思考」で 物ごとや他人の悪い面ばかりに目が向きがちです。二分割思考は「悪い方向」に極端になりやすく、不満・不安が増長します。「完璧主義」も二分割思考です。
このような人は、良い側面を見て、面白がってみましょう。
べき思考 | ~すべき、~ねばならない |
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レッテル貼り | 勝ち組、負け組などのレッテルを貼って人を判断 |
これっきり思考 | これしかないと思い込み、別の可能性を考えない |
決めつけ | あの人は敵に違いない、できるはずがない など |
健康を大切にする・若い気持ちを維持する
意外と忘れがちですが、ポジティブな感情は「健康」あってこそ。「体調不良」はもちろん、「疲労」「寝不足」でも、気持ちは暗くなり、思考もネガティブになります。
美味しいモノを食べて寝る!これ、とても、良好なメンタルを保つために大事です。
また、「老い」にも注意です。気をつけないと、あらゆることが面倒臭くなり、健康面にも不安が出てきて明るさを維持するのが難しくなります。
ネガティブ感情と上手に付き合う
不安、怒り、焦り、悲しみ、罪悪感、羞恥心、孤独、悲観…. ネガティブな感情は山ほどありあります。このうち、「不安」「怒り」は、 脳が「このままでは過剰なストレスが発生する」という危機感を察知して発信する「警報アラーム」です。
「ネガティブな感情」というのは、それをなくそうと努めると、泥沼にはまります。ことが大事です。
できないことを考え続けても、深みにハマるだけ。時には「もう仕方がない」と割り切って、「次善の策」を考えましょう。
最後に
今回は、和田秀樹さんの『なぜか人生がうまく「明るい人」の科学』からの学びを紹介しました。
本書には、今回紹介した以外にも、「ネガティブな感情」という泥沼にはまらず、明るく生きるヒントがいろいろ紹介されています。本書には、ネガティブに陥りやすい人は、「ネガティブな感情」をなくそうとするのではなく、「その感情があるなりにどうすればいいかを考える」など、考え方を変えることで対処できます。
明るくするだけで人生は好転します。ビジネスのスキルアップ以上に大事な「生きる知恵」を、今すぐ、本作から学んでみましょう!