最近は、限られた時間を有効に使うために、
通勤中/家事中/運動中 等に「耳で本を聴く」オーディオブック利用者が増えています。
特に Audible は、この1〜2年で新着本の数・質ともに大きく向上しました。
ここで気になるのが、「聴く読書」は、本を読むのと同じ効果があるのか?
ナノソロジーの記事「聴く本「オーディオブック」は「読書」と同じくらい良いものか?」にて、
米・コーネル大学関連の研究が紹介されていました。
私は、KindleとAudibleの二刀流で日々読書していますが、2サービスを使い倒す私の意見は、
オーディオブックは、“読書の劣化版”ではありません。
ただし、“万能”でもありません。
重要なのは、「どの本を、どの形式で読むか」です。
研究結果と、私自身の読書経験をもとに、「聴く読書」のメリット・弱点・使い分けのコツをまとめます。
【結論】「内容理解」はかなり近い | 脳研究でわかっていること
耳の読書は、本の代替ではなく、“別の読書体験”として十分価値がある
これが、現在の研究の大きな方向性です。
研究から、「文章を読む」「音声を聴く」のどちらでも、脳はかなり似た形で“意味理解”を行っていることが分かってきました。
つまり、「読む専用の脳」「聴く専用の脳」が完全に分かれているのではなく、
共通の「言語理解システム」が存在する可能性が高いと考えられています。
ここが重要 ——ただし、「完全に同じ」ではない
2021年の大規模メタ分析(46研究・約4700人)では、
全体として理解度に大差はなかった 一方で、「深い理解」では読書が有利 という傾向が確認されました。
読書が強いのは「推論」
特に差が出たのは、
- 行間を読む
- 伏線を理解する
- 登場人物の感情を推測する
- 複数情報を結びつける
といった「推論」が必要な場面。理由はシンプルで、本は「立ち止まれる」から。
紙や電子書籍では、
- 分からない部分を読み返す
- 前ページに戻る
- 位置を視覚的に覚える
ことが自然にできます。
また、紙の本の場合は「右ページの下に書いてあった」という“空間記憶”が、記憶定着を助けます。
Kindleは「紙の劣化版」ではない(私の意見)
私は読書術の本もよく読みますが、今でも「紙の本」が推されがちです。
ただ、私自身は、Kindleは「紙の劣化版」ではない と考えています。
私は現在、ほとんど紙の本を読みません。理由はシンプルで、Kindleは
- ページ送りが速い
- 持ち歩きが圧倒的にラク
- すぐ買える
- 検索できる
- マーカーが高速
- 結果、思考が止まらない
特に大きいのが、「読みたいと思った瞬間に読める」こと。
読書って、実は“勢い”がかなり重要です。
「読みたい」「知りたい」この熱量)がある瞬間を逃すと、読まなくなる。
紙の本は、注文する・届くのを待つ—— この時間が読書のモチベーションを下げます。「買ってもつ積読」になるのはそのためです。
なぜ、オーディオブックは「頭に入らない」と感じるのか
これは、多くの人が感じる悩みです。
音声は時間とともに流れていくため、、聞き逃す/分からなくても先へ進んでしまう。
しかも、実際は、通勤・運動・運転などとの“別作業”と同時進行です。
ここで重要なのが、人間の脳の処理能力には限界があるということです。
💡Audibleを長く使っていると実感しますが、
「本の難易度」と「同時にやっている作業負荷」、このバランスが合っていないと、内容は驚くほど頭に入りません。
例えば、同じ「歩きながらオーディオブック」でも、
・普通の歩道を歩く
・ランニングマシンを歩く
では、周囲への気配りが全く異なるため、脳の余力がかなり違います。
ここを理解せずに、自分にとって
やや難しい本・情報量の多い本、馴染みのない本 を“ながら聴き”すると、「オーディオブックでは頭に入らない」という結論に至ってしまうのです。
結局どう使い分けるべきか
大事なのは、「オーディオブック vs 読書」 ではなく、「目的によって最適な読み方は違う」ということです。
読み方の使い分けは、こう考えると分かりやすい
| 目的 | 向いている |
|---|---|
| 読書量を増やす | オーディオブック |
| 移動時間を活用する | オーディオブック |
| 読書習慣を作る | オーディオブック |
| 深く理解する | Kindle・紙 |
| 複雑な内容を考えながら読む | Kindle・紙 |
| 何度も見返す(勉強・資格取得など) | 紙 |
| 図表・一覧性が重要 | 紙 |
オーディオブックで読書を加速させるコツ・向く本
オーディオブックで挫折する人は多いですが、原因はかなり共通していると思います。
- ながら聴きには難しすぎる本を選んでいる
- 倍速が速すぎる
- 集中を使う作業中に聴いている
大事なのは
1️⃣前提として、「耳に向く本」を選ぶこと。
2️⃣ ながら聴きの負荷に応じて、「本(難易度)と再生スピード」選ぶこと。
3️⃣ 没入感を高めるためにイヤホンを使う
特に向いているのが
- エッセイ
- 小説
- 自己啓発
- ある程度知識がある分野の本 など
これらは、“流れ”で理解できるため、耳との相性がいい。
読書習慣がない人には、そのきっかけとなり、
これまで本を読んできた方なら、「本来なら読まなかった本」に触れられることは大きなメリットです。
ただし、ただし、「ちょうどいい本」は人によって違います。
「これまでの読書量」「集中力」「その分野の知識量」によって、難易度の感じ方は変わるからです。
📌これから読書習慣を作りたいなら、以下が読みやすい
「今読まれている人気本」→ 興味を持ちやすい
「短編・短編集・連作小説」→ 読み切りやすい 👇
📌私が使っているイヤホン。耳読だけなら高価なイヤホンは不要です。
オーディオブック・電子書籍には「慣れ」が必要
新しい読書スタイルには、やはり「慣れ」が必要です。
慣れてくると、「この作業中なら、このレベルの本はいける」という感覚が分かってきます。
私は、運動、移動、単純なデスクワークなど、ながら作業に応じて、
小説、エッセイ、ビジネス書などのジャンル、そして再生スピードを調整しています。
記憶への定着は「アウトプット」で補う
「オーディオブックや電子書籍は、紙より記憶に残らない」と言われます。これは確かに一理あります。
ただ、実際には、「紙か、電子か、音声か」ではなく、「その本をどうアウトプットしたか」に左右されます。
人は忘れる生き物です。紙の本で丁寧に読んでも、何もアウトプットしなければ普通に忘れていきます。
読書につけたドッグイヤーやメモを見返す/人に話す/ブログ記事化 など、“自分の言葉で語り直す”ことが大事。
私も「読んで終わり」ではなく、「記事化する」ことで、理解度も定着率もかなり上がりました。
読書量を増やしたいなら、「新刊主義」を捨て、本のサブスクを利用する
ここ、かなり重要です。
私は今、「Kindle Unlimited」「Audible」の読み放題サブスク中心に読書をしています。
理由はシンプルで、「本代」を大幅に減らせるから。
多くの人は「忙しくて本が読めない」と言います。でも実際には「書籍代」のハードルが極めて大きい。
さらに「本選びに失敗したくない」「せっかく買ったから最後まで読まなきゃ」という心理的ハードルが加わります。
だから読み放題は強い。
「どれだけ読み倒そうが定額」✕「合わなかったらやめればいい」
この心理的ハードルの低さが、読書量を一気に増やします。
駄作、自分のレベルに合わない本など、無理して読むのは時間の無駄です。
本のサブスクでは、新刊は読めなくなりますが、ビジネス書・実用書の場合、新刊で語られている内容の多くは、
- 過去の名著の再編集
- 既存理論の分かりやすい言い換え
- 時代に合わせた表現のアップデート
です。私はこれに気づいてから、“無理に新刊を追い続ける”のをやめました。
新刊を”最速”で追うより、「今の自分に必要な本」を読む方が、結果的に満足度も学びも大きはずです。
最後に
紙・電子書籍・オーディオブック—— それぞれ強みは異なります。使い分けが大事です。
読書習慣がない方が、習慣を作りたいなら、オーディオブックはかなり強力な選択肢になります。
現代は、“机に向かって本を読む時間” がそもそも取りづらい。
だからこそ、「生活の中へ読書を溶け込ませる」ことができる電子書籍・オーディオブックを上手に使いましょう。
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