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【書評/要約】ChatGPT vs. 未来のない仕事をする人たち(堀江貴文) AIが当たり前になる世界到来を前に、今、何をすべきか

【書評/要約】ChatGPT vs. 未来のない仕事をする人たち(堀江貴文) AIが当たり前になる世界到来を前に、今、何をすべきか
ChatGPT vs. 未来のない仕事をする人たち」要約・感想
  • AI技術の進化によって変わりゆく、未来の仕事・働き方について論じた本
  • ホワイトカラーの仕事の9割がなくなる時代を前に、識者はAIが仕事・企業・社会がどのように変えていくと考えているか、AIとどう付き合うべきと考えているかがわかる
  • AIが当たり前になる世界の到来を前に、今、何をすべきか、5年後の自分の居場所の見つけ方がわかる

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目次

『ChatGPT vs. 未来のない仕事をする人たち』ってどんな本?

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テクノロジーの進化は私たちの生活に計り知れない影響を与えてきましたが、その中でも特に昨今注目を集めているのが、OpenAIが開発したChatGPT対話型AIとして、さまざまな分野での変革を引き起こしています。

最新のChatGPTモデル「GPT-4o」では、これまで以上に対話能力が向上。その有能ぶりは、下手な部下数名持つより優秀だと感じます。

今回紹介の『ChatGPT vs. 未来のない仕事をする人たち』は、AI技術の進化によって変わりゆく「仕事」と「人間の働き方」について論じた本です。今後、多くのホワイトカラーの仕事がAIに代替される中、いかに新しいテクノロジーに適応し、自らのスキルをアップデートさせることが大事か、その重要性が説かれています。

本書では、著者の堀江貴文さんを中心に、4人の識者たちが、未来をどう考えているか、その変化をどう受け止め、行動していくべきかと考えているかを披露しています。

  • 深津貴之さん :noteのCXO
  • 緒方憲太郎さん:Voicy代表取締役
  • 佐藤航陽さん :メタップス創業者、スペースデータ代表
  • 茂木健一郎さん:脳科学者

時代の変化に取り残されたくなければ、読んでおきたい、ビジネスマン必読の1冊です。

以下、本書からの学びを紹介します。

AIは人の仕事・社会をどう変えていくか

AIは人の仕事・社会をどう変えていくか |【書評/要約】ChatGPT vs. 未来のない仕事をする人たち(堀江貴文)

2024年現在、ChatGPTをはじめとする生成AIの目覚ましい躍進は、私たちの仕事を大きく変えています。仕事・企業はどう変わるでしょうか。

なくなる仕事(深津)

  • 弁護士や会計士などの「士業」プログラマーエンジニアクリエイターなど知識習得が必要となる仕事

深津さんは、「今まで食いっぱぐれないと思っていた仕事ほどなくなる」と指摘します。

簡単に言えば、知識を必要とする頭のいい人たちの仕事です。士業・プログラマーなどは、知識が必要=学習コストが高い仕事であるため、現在は単価の高い仕事です。しかし、知識習得はAIが最も得意とする分野です。月額数千円で専門業務をサポートしてくれるAIが登場すれば、一定数の仕事はこれらに置き変わられます。

プログラムは、既にChat GPTに質問すれば、すぐにコードを返してくれますし、画像作成なども既に生成画像AIで作衛可能です。さらにChatGPTが進化すれば、AIに支持をするマネージャーが1人いればOK。複数のエンジニアの管理、新人育成も必要なくなり、煩わしい人間関係もなくなります。

単純な情報量や学習/作業スピードでは、人間はChat GPTに太刀打ちすることができません。

なくならない仕事(深津)

  1. 物理的に複雑な職業
  2. 人間性が強みになる仕事が残る
  3. 責任を伴う仕事

❶としてパティシエ、看護師など。❷は、人の気持ちをよくする、人の心を動かす、孤独を癒す、人と人の間に入る、人が喜ぶイベントを企画する、関係者が納得するような資料を作るといった「人間観の面倒くささの中で成り立つ仕事」です。これらは、接待サービス業の中にいろいろあります。

接待サービス業では、「配膳ロボット」など、接客をAI・ロボットに代替する店も出てきます。だからこそ、人による接客は付加価値となり、存続し続けることになります。

❹「責任を伴う仕事」もAIは代替できません。実務はAI・ロボットが行いつつ、プロジェクト・サービスの統括や責任は人間が負うことになるでしょう。

企業の運営スタイルの変わる(佐藤)

現在は、数名の天才さえいれば世界を変えられる時代に移行しつつあります。究極的には企業の形を取らずとも、ひとりでも巨大なビジネスが作れる可能性もあります。 生成AIは一人でもビジネスを生み出せる環境を生み出しました。

生成AIとは関係ありませんが、1人で世界を変えたビットコインの開発者サトシサカモトは、身元さえ明かさず、世界で通用するお金を生み出しました。今後、世界を変えるビジネスやアイデアを世界に投げて、莫大な富を得る天才や小規模プロジェクトは増えていくこととでしょう。

問題解決・思考の仕方が変わる(佐藤)

普段、人が交わしている会話には正確性・論理性はありません。むしろなんとなくあいまいな会話のキャッチボールの方が心地よく感じます。OpenAIはこのような一般の人たちの低レベルな読解力を念頭に置いたうえで、ChatGPTを作り込んでいると思われると佐藤さんは指摘します。

人は、専門的なことはもちろん、抽象度の高い高度は話にはついていけません。AIがそれほど賢くない人たちに合わせてくれています。現在は、OpenAIの開発者すら、なぜここまでChatGPTがうまくいっているのかわからない時代になっています。

デジタルネイキッドな若者は、このようなAIを通じて多くを学んでいきます。今後、AIが仕事の問題解決を解決していくようになると、論理思考やロジックツリーとは別の思考を持つ若者たち登場する可能性は高いでしょう。

AIが当たり前になる世界で、5年後の自分の居場所を見つけるには

 AIが当たり前になる世界で、5年後の自分の居場所を見つけるには|【書評/要約】ChatGPT vs. 未来のない仕事をする人たち(堀江貴文)

なくなる仕事がある一方、一人~少数人数でもGAFAに匹敵するようなビジネスが生み出せるのが、これからの時代です。では、私たちは、今、どうするべきでしょうか?

テクノロジーが浸透する前に情報を収集して、動け(堀江)

新しいテクノロジー・イノベーションが登場しても、それが一般に普及するにはタイムラグがあります。新しい技術・製品を採用するタイミングは5つの層(イノベーター、アーリーアダプター、アーリーマジョリティ、レイトマジョリティ、ラガード)に分類できます。この中で、テクノロジーが一般的になったと言えるのが、「マジョリティー層」に普及したときです。

大事なのは、マジョリティがテクノロジーを受け入れるより前に、「情報を収集し、動くこと」です。

ビジネスを起こしたい人(イノベーター)なら、例えば、生成AIで話し相手代わりを提供するサービスや、語学学習のサービスなどを、時間をかけずに作ることが思いつきます。

会社員でも、仕事の効率化に積極的に生成AIを活用して慣れること。生成AIでルーチン作業に使う時間を極力減らし、浮いた時間を自分の時間を増やす。利用方法は、仕事である必要もなく、遊びで利用したってかまいません。むしろ、「遊ぶびを極める中で手にしたノウハウ」などは、仕事がAIで代替される時代に大いに役立つはずです。

AIとの付き合い方(緒方)

AIとうまく付き合うことができれば、大きなチャンスをつかむことができます。AIとの付き合い方は、次の3つしかありません。

  1. AIをうまく使う
  2. AIと戦う
  3. AIから逃げる(AIから代替されにくい領域に進む)

まずは、❶AIをうまく使う立場に回ることです。

対して悪手は❷。少し前まで人間の仕事領域だと考えられていたクリエーターのすら、その生成のスピードで、人間に勝ち目はありません。新しいアイデアを創造しても、ネットにアップすれば、AIがあっという間に学習します。

人間とテクノロジーで競い合っても無駄です。競うなら「人間界で最強を目指す」こと。わかりやすいのはオリンピック。人は車に勝てませんが、それでも人間に感動を与えます。この感動を求める人の心は未来になってもなくなることはありません。

「人間界での最強を狙え」と言われても、一部の才能のある人のみで自分には関係ないと思うかもしれません。しかし、時代は益々ニッチに向かいます。ジャンルが細分化されることにより、自分が活躍できる場所も増えます。

人間の脳がAIより圧倒的に優れていること(茂木)

人とAIの頭脳の使い方はとてもよく似ています。「推論」によって物事を認識することで、膨大な情報処理をショートカットする点です。

ただ、この際、人間が圧倒的に優れているのが、エネルギーコストの良さです。今、AIの進化において限界を与えているのがエネルギー(莫大な電気)です。対して人はご飯1杯で頑張ることができます。

エネルギー効率の観点から考えても、人とAIは共存して暮らせばいいのです。

最後に

今回は、堀江貴文さんの『ChatGPT vs. 未来のない仕事をする人たち』からの学びを紹介しました。時代の最先端を行く識者から、AI時代を生き抜くための思考法を学ぶことができました。仕事がAIに置き換わることの不安よりも、雑務からの解放、新しいビジネスチャンスなど、「未来への期待」が広がる本だと思います。それは、自分の今後のキャリアを積極的に見つめ直すことにもつながるはずです。

大事なのは、AIがもたらす変化を恐れるのではなく、乗り遅れないように、自分のキャリアにAIの利用を積極的に取り入れることです。AIと賢く共存することが、これからの時代を生きる鍵です。

未来を知りたい人、自分のキャリアを考えたい方は、是非、本書を読んでみてください。

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