- 本書紹介の高速読書は、「速く読めて」「記憶に残り」「行動」も実現させる読書術
- 脳科学的に効果がある「分散効果」「エピソード記憶」「アウトプット」を3本柱とした、最先端の読書術が学べる
- 知識量を増やすには読書の「量」が大事。自分の目的にそぐわない箇所は罪悪感を抱かず読み飛ばす効果的な方法が複数紹介される
★★★★☆
Kindle Unlimited読み放題対象本
『死ぬほど読めて忘れない高速読書』ってどんな本?
本を読むのが遅い!読んだ気にはなるが、ぜんぜん覚えてない!
という悩みを持つ人は多いのではないでしょうか。
「読書の力」は偉大です。人生の豊かさは読書量で決まるといっても、過言ではありません。あなたの悩みや課題は、すでに先人たちが経験してきたものであり、早く多くの本を読めば、その解決方法に触れられます。良質な知恵に触れるためにも「読書量」は必要です。
『死ぬほど読めて忘れない高速読書』は、脳科学的に効果がある「分散効果」「エピソード記憶」「アウトプット」を3本の柱に、「速く読めて」「記憶に残り」「行動」も実現させる読書術です。
私は、これまで何十冊と「読書術本」を読んできましたが、いろいろと学びがある1冊でした。「量を読みたい方」におすすめです。
- 本を読むのが遅い方、本を読んでも覚えていない方
- 読書量を増やしたい方
- 身につく読書、人生に役立つ読書を身につけたい方
最強の読書術「高速読書」とは
著者上岡さんが提案する高速読書は、「スピード×知識×行動」 を駆使して読む読書術です。
- 分散効果 :時間を開けたり、場所も変えて読む
- エピソード記憶:脳に変化を与えながら、メモして読む(記憶定着)
- アウトプット :得た知識をノートに書き留め、現実世界で実践する(ノート術)
上記3点を意識し、1冊を30分で3回読むことを目指します。
本を高速で読む方法の代表は「速読」ですが、たくさん読んでも人生に役立たないなら、それは時間の浪費です。高速読書では重要ポイントのみを拾い読みし、読み飛ばしで生まれる時間を用いて、ノートに要点を書き留め、そこから具体的な行動プランに落とし込みます。
高速読書術:早く読む
最初に読書の目的をはっきりさせて読む
読書で大事なのは「人生の武器になる読み方」です。そのために大事なのが、そのためには、本選びも大事です。目的の本を探す事前準備として、「読む目的」を明確ことです。
明確な目的があると、脳は「カラーバス効果」で本屋に並ぶ本のタイトルから自分の目的にあった本を瞬時に見つけ出します。
【高速読書】具体的な方法
高速読書では、自分の目的にそぐわない箇所は罪悪感を抱かず読み飛ばします。
- まず最初に、タイトル、帯、帯裏、本のカバーの折り返しを先に読み、概要をつかむ
- タイマーアプリを利用し、1回目を15分、2回目を10分、3回目を5分 で読む
- タイマー利用で、「集中力」「達成感」が高まる
- 記憶管理のために、「記録管理」しやすい環境を作って読書
目指すのは、本屋の立ち読みスタイルでの重要箇所把握です。要点を絞り、記憶定着のために3回読みます。
【高速読書テクニック❶】 漢字だけリーディング
さらに読書スピードを高速にするテクニックの1つ目が、漢字中心で本を読む「漢字だけリーディング」です。
ひらがなは補助なので飛ばして読んでも、意味の9割は理解できます。この特徴を活かし、漢字だけを目で追います。これで、文字量が1/2に圧縮できます。
ただし、ひらがの中で「逆説の接続詞」(ところが、しかし、だが、けれども、いっぽう など)だけは読み飛ばしません。理由は、この接続詞をトリガーに、重要な内容が記載されるからです。具体的には、「逆接(ところが)→筆者の重要な主張や結論→理由(つまり)→主張のまとめ」と文章が構成される確率が高いです。
この「漢字だけリーディング」がマスターできると、文章の予測読みが可能になります。結果、筆者の主張などの本全体の構造の理解スピードも速まります。
【高速読書テクニック❷】つまり読み
読書スピードを高速にする2つ目のテクニックが「つまり読み」です。
「つまり何?」を意識しながら本を読むと、大切な部分とそうではない部分が無意識に区分できるようになります。これにより、結論を中心に構造を理解ながら読む読書術がマスターできます。
高速読書術:記憶定着
読んだ本を忘れないために、「ドックイヤー」と「青ペンでの殴り書きメモ」で記憶を定着化させます。
- 1回目の読書:読書中のドックイヤーをする(本を折る)
- 2回目の読書以降:ドックイヤー部分を中心に再読すると同時に、感情を大事に「書き味のいい青ペンでなぐり書きリーディング」する(エピソード記憶効果を狙う)
青ペンを用いる理由は、青色は思考力・分析力・記憶定着に効果のある色だからです。また、書き味の悪いペンを使ってはいけません。脳が不快感にハックされて、仕事の能率が確実に落ちます。
以下の記事では、生産性がUPするおすすめ「神ペン」を紹介しています。数百円の投資が仕事の効率UPにつながります。
高速読書術:行動につながるアウトプット
読書を人生に役立てるには、学んだ内容を行動プランに落とし込み、実際に行動することが大事です。アウトプットも「仕組み化」することが大事です。具体的には、上図のような「アウトプットノート」に落とし込みます。
アウトプットノートの作り方
アウトプット読書は、読書をする前から始まります。アウトプットノートを作る目的は、読書の重要点をメモすることではなく、「行動に転換すること」です。見開きのノートを4分割して、左から順に以下の4点を書き出します。
- 目的:読書の目的を書く
- 本名:書名やメモを書く
- エッセンス:本のエッセンスを20文字以内で箇条書き
- 行動プラン:具体的なアクションを箇条書き 【最も重要】
「行動プラン」はノートの1番右側部に書き出します。横に広いノートを見た時の修正として、人は「右側」を見るそうです。この効果で、最も大事な「行動プラン」をノートを開くたびに見返し、達成度合いを確認する効果が期待できます。また、「行動プラン」に重要度のスコアをつけておくと、それが、あなたの行動の指針になります。
なお、「方眼ノート」が最強です。マッキンゼーをはじめとする外資系コンサルタントや、東大合格生など、頭がいい人がこぞって「方眼ノート」を使っています。
おすすめの方眼ノートとその活用法は以下の記事で紹介しています。
より知識を高める読書法:7冊読み
まったくの素人であったとしても、高速読書を活用すれば早くその分野の有識者並みの知識を身につけられます。知識を極めるためには7冊読みがおすすめです。
- そのジャンルの本を、以下の構成で7冊買う
- 基礎中の基礎が学べる本:2冊
- 応用力や判断力を高める中級レベルの本:3冊
- プロフェッショナル性を高める専門レベルの本:2冊
最後に
今回は、上岡正明さんの著書「死ぬほど読めて忘れない高速読書」を紹介しました。
本を読まなければ、先人の優れた思考に触れることはできません。大事なのは、賢人の脳(思考回路)を手に入れて行動することで、人生を好転させることです。
今回紹介した読書テクニックは一部に過ぎません。本書にはこれ以外にも読書を血肉にする様々な方法が紹介されています。是非、「量を読む読書」を学びたい方は、本書を手に取ってみてください。
なお、当サイトでは、本書以外にも、様々な読書ノウハウをまとめています。合わせてご確認してみてください。