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【書評/要約】ライフトラベラー(喜多川泰) 旅は「人生」を変える力を持つ。ひとり不自由旅がもたらしてくれるものとはー。心震える自己啓発小説

【書評/要約】ライフトラベラー(喜多川泰) 人生を変える旅に出掛けよう!成長・気づきが満載の旅をする方法がわかる!
ライフトラベラー」要約・感想
  • 「旅が人生に与える影響・価値」を気づかせてくれる自己啓発書
    「人生を変える旅をしたい」と言う大学生の知哉に用意されたのは、、「ほとんどすべてが〈自由〉な〈不自由な海外旅行〉」だった
  • 予定表もなく、荷物も少ない海外旅行は「人を大きく成長させる」
    起こることをすべて楽しもう。不自由だからこそ得られる経験・気づきがたくさんある。苦労も困難も乗り越える楽しさがある。
  • 私も、ぼっち海外自由旅で自分を変えた一人。若くして初経験することをすすめる。人生に与えるプラスの影響が計り知れない。

★★★★☆ Kindle Unlimited読み放題対象本 Audible聴き放題対象本

目次

『ライフトラベラー』ってどんな本?

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「人生を変える旅をしたい」と思ったことはありませんか?

喜多川泰さんの自己啓発小説ライフトラベラー」は、「旅が人生に与える影響・価値」を気づかせてくれる素敵な本

旅は人生を変える力を持っています。私もそんな旅の経験がある一人。はじめての海外一人旅。当時は、海外でスマホを利用するなどあり得ない時代。旅先でネットで情報を探すことも、ままならない時代だったので、とにかく不安がいっぱい。しかも、英語力もなければ、自由にお金が使えるとは言い難い貧乏旅行。

無事帰ってこれるかなぁ… と思いながら出かけた海外旅行は、ハプニングの連続。しかし、経験すること一つ一つが新鮮で、ワクワクドキドキ。電車や飛行機など、時間順守のスケジュールには何度も肝を冷やしました。しかし、そんなたかだか1週間+αの旅から帰国後、自分がひと回り大きくなったと実感しました。

ひとりで行く貧乏海外旅行は不自由の連続です。しかし、それが、素敵な経験や気づきを与えてくれます。

よくわからなくても、物おじせずに、とりあえずやってみる。
怖くても、経験してみる。
失敗しないように、よく見、観察する。 等

しかし、このことが何とでもなる(できる)という「根拠のない度胸」をもたらしてくれます。この度胸がその後の人生に与えたプラスの影響は計り知れません

本作も、そんな不自由この上ない海外旅行に出かける若者が主人公のお話。行動しなくては…と思いつつ、二の足をふんでしまう自分に「踏み出す勇気」を与えてくれるはずです。

ライフトラベラー:あらすじ

人生を変える旅をしたい」と言う、大学生の知哉。

そんな海外旅行の経験もない知哉に親友の夏樹が用意した旅行は10日間の一人海外旅行、「ほとんどすべてが〈自由〉な〈不自由な旅〉」。

あれこれ大量の荷物をパッキングをしている知哉に、少しの着替えだけで出かけるように注意する夏樹。

なぜ、そんな旅を提案するのか?そこにはどんな出会いがあるのか?

夏樹の口を通して語られる宝石のような言葉に感化され、知哉は一人で不自由な旅にでかけるー

ライフトラベラー:感想

最小限の荷物で出かける、「自由」だけど「不自由」な海外旅行。友人夏樹から飛び出す言葉は、私にとって、賛同の連続でした。本書は実に多くのことを教えてくれます。

本書が教えてくれる大事な4つのこと

  • どこまでも自由な不自由さに飛び込めば、いままでの自分とは違った自分と出会える
  • 人生を変える出会いには、自分がどんな〈想い〉を持っているかが大切。〈想い〉が同じならば奇跡が起こる
  • 損得ばかりを考えない。自分があげられるものをまず用意する
  • 起こることをすべて楽しむ。苦労も困難も乗り越える楽しさがある

私が一人海外旅行が好きな理由

【ほとんどすべてが〈自由〉な〈不自由な旅〉】は【〈損得〉では得られない〈経験〉】 が溢れている

コロナ以降、海外に出かけていませんが、私はもともと「ぼっち海外旅行(自由旅行)」が好きです。理由は、冒頭に示した通り、ぼっち自由旅行には「大きな成長」があるからです。

自己成長以外にも、異文化に対する気づき・関心も大きくなります。海外旅行はパッケージ旅の方が安い・お手軽・安心ですが、自分で調べ、迷いながら歩く旅にはパッケージ旅行では得られない気づき、失敗から得る経験があり、それが、生涯にわたる「財産」になります。

友達と一緒したり、パッケージツアーに頼った旅は、数年後、どんな工程でどう移動したか覚えていないことが大半、しかし、自分で調べた旅は、その地をよく観察するので、現地の生活習慣などに気づき、また、帰国後もその地に関心が持てます。この関心が、人生という時間の中で積み重なって、さらに大きな気づきをもたらしてくれています。

ライフトラベラー:心に残った言葉

本書には、心にとどめておきたい素敵な言葉がたくさん散らばっています。
ここではその中から数点を紹介します。

可能性を信じる

ぼくらの可能性は、ぼくらの想像をはるかに超えたところにあるんだよ。それを、自分が手に入れられると想像できる範囲でしか行動しなければ、その可能性を開花させる人生なんて送れるわけないじゃないか!
(略)
計算したり損得を考えたりして一歩踏み出すかどうかを決める生き方をするよりも、何か感じたら一歩踏み出す。
いま真剣に取り組んでいることから情熱を感じるものがあったら何か行動を起こす、という生き方のほうが、自分が想像している以上の幸せが手に入る。驚くべき人生が待っている、とぼくは思うんだ。

何が手に入るかわからなくても、行動することに価値がある。そこから得られるものはとてつもなく大きい。

計算・損得ばかり考えていると、多くの場合、動けません。例えば、旅行に行くにしても、旅行を楽しさ・コストあらゆるものに対して最大化しようとすると、どこに行こうか・どんなプランにするかを決めることは極めて困難です。

物事を判断する際は「マキシマイザー(最大化人間)」ではなく、「サティスファイサー(満足人間)」。実際に一歩を踏み出すことがとても大事です。

不自由だからこそ得られる経験

行く前は、『歯ブラシがないと不便だろうなぁ』と思ってるけど、実際に持っていくのを忘れると、現地で歯ブラシを買うという経験ができる。
旅行から帰ってきたときに、どっちのほうがよかったと思える? 持っていってよかった? それとも忘れてよかった?」

私は旅行の計画を立てるのも早いし、荷物も少ない。それは、「完璧を目指すと身軽でなくなる」と、旅を重ねて気づいたからです。精神面だけでなく、物理的にも「荷物の多さ」は、行動力・行動範囲を狭める弊害にしかなりません。

少ない荷物で旅に出かけると、生きていくのに本当に必要なものは本当に少ないと気づかされる。これが今の現在の所有欲の低さ(ミニマリスト)につながっています。

旅先には〈0〉があふれている

「旅先ではほとんどすべてのことが〈0〉だと思っていい。知哉があたりまえにやっているすべてのことが、どうしていいかわからない緊張の対象になる。そして、ぼくたちはみんな人生という旅の途中じゃないか。

短い滞在期間でこの〈0〉をできるだけたくさん〈1〉にしてみなよ。はじめは時間はかかるし、失敗や恥ずかしい思いをするかもしれない。でもそこは開き直って、『初めてだから教えて』って言えば、たいていのことは、みんな助けてくれる。 (略)そうやって旅先にある〈0〉をできるだけたくさん〈1〉にできれば、素晴らしい旅になる。(略)だからこそ、少しでも時間があれば外に出て、〈0〉を〈1〉にするべきだ。

ほんとその通りなんです。不自由が経験になる。 
しかも、海外に行っても、日本人に対しては親日な人が多いので、本当に困っているとわかると、助けてくれる。たとえ、言葉が通じず、中途半端にしか意味がわからずとも、不安いっぱいな時に声をかけてくれる人のありがたさに、心から気づけます。

〈想い〉と〈想い〉がつながる〈出会い〉

きみが〈想い〉を明確に持って心を開けば、同じ想いを持つ人と出会ったときには、決してその場だけのつき合いで終わったりはしないものだ。
「人と人が出会っているときというのは、じつは目に見えない〈想い〉と〈想い〉が出会っているときなのさ。そして、同じ〈想い〉をいだく者同士が出会ったときには、必ず、見えないところで奇跡が始まっているんだ。

「この出会いは、同じ〈想い〉を持つ者たちがつながる出会いだ!」と気づく感覚を大切にしたい。大事な出会いを見過ごさないようにしたいですね。

最後に

今回は、喜多川泰さんの自己啓発小説「ライフトラベラー」からの学びを自身の経験と照らし合わせながら紹介しました。

ただ、問題は日本人から海外旅行の経験を奪いかねない「円安」です。今どきの若者、どのぐらいの人が海外旅行に出かけられているのでしょうか?貧困家庭の子どもは経験が少なく、これが様々な差につながっていることが報告されていますが、「貧乏国」も然りです…

少し無理しても海外旅行に行く価値はあります。是非、多くの人に「ひとり不自由海外旅行」を経験してほしいです。

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