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【書評/要約】ME TIME (ミータイム)(池田千恵) 誰かではなく、“自分”のために時間を使う!戦略的な時間の使い方

【書評/要約】ME TIME (ミータイム)(池田千恵) 誰かではなく、“自分”のために時間を使う!戦略的な時間の使い方
ME TIME (ミータイム)」要約・感想
  • 仕事の時間も「他人のための時間」。人は自分のことを後回しにしてしまう。時間はないという前提のもと「少ない時間をどう使うかを考えて行動」しない限り、自分の時間を有意義に使うことはできない。
  • 一方で、人は時間があると、ついついダラダラしてしまう(連休や夏休みを思い出そう)。結果、「自分だけの自分のための時間=私時間(ME TIME)」を無駄にしてしまう
  • 本書は、時間を視覚化し、編集し、楽しむ「SEEメソッド」を解説。誰かではなく、“自分”のために時間を使う!戦略的な時間の使い方が学べる

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目次

ME TIME (ミータイム)』ってどんな本?

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仕事の時間も「他人のための時間」。私たちは他人のために時間を使いがち。結果、自分のことを後回しにしています。その一方で、夏休み、年末年始休みなどまとまった時間ができても、有意義に時間を使えず、ダラダラ過ごして後悔します。

なぜこれほどまで私たちは、「自分だけの自分のための時間=私時間(ME TIME)」を無駄にしてしまうのでしょうか。

どうしたら、自分の人生をよくする「私時間」を作り、かつ、効果的に時間を使えるのか―。

大事なのは、限られた時間を「何に使いたいか」を知り、「何に時間を使うかを厳選して選び取ること」。これができれば、自分を後回しにする悪癖も改善できます。

「時間の使い方を決める」=「命の使い方を決める」ことです。池田千恵さんの「ME TIME (ミータイム)」は、時間の使い方を改めるヒントを教えてくれます。

こんな方におすすめ
  • いつも仕事で時間に追われている方
  • 自分の時間を大事にしたいと思いながら、時間があると、ダラダラしてしまう方
  • 自分の時間を生きていないと感じる方

自分だけの時間を取り戻そう

【書評/要約】ME TIME (ミータイム)(池田千恵 著):自分だけの時間を取り戻そう

そもそも、ToDoリストにある仕事の予定など、「相手時間」を優先する限り、時間は永遠に足りません。大事なのは、「自分の時間が先、相手の時間は後」という考え方です。

「時間の効率化」よりも大事なこと

時間は工夫次第で生み出せるというのは「幻想」。1日は24時間あっても睡眠・食事・仕事など生活に必須の時間を除くと、実際に使える時間は極めて「限定的」&「細切れ」です。細切れの時間はあっという間に過ぎ去ります。

効率化というテクニックに躍起になる以上に、時間はないという前提のもと「少ない時間をどう使うかを考えて行動する」方が大切です。

時間を視覚化し、編集し、楽しむ「SEEメソッド」

本書では、「SEEメソッド」という、限られた時間を視覚的に見つめ、時間を選び取り、望む人生を生きる時間見直し法が紹介されます。❶時間の視覚化、❷時間の編集、❸時間を楽しむの3ステップで、時間の使い方、人生の生き方を見直します。

ステップ詳細
❶Show
時間の「見える化」
時間を「見える化」し、意識に上げる
・他人事のように一歩引いて、現状の時間の使い方を把握
 理想と現実の差を明らかにする
・頭の中にあるもモヤっとした公私の課題を「全部」書き出す
・自分の持ち時間と、自分がすべきことのギャップを見極める
❷Edit
時間の「編集」
時間を整理し、選び取る
Have to(やらなきゃ)なのか、Want(やりたい)のか課題を分別
・Have toかWantかを軸に、増やす時間、減らす時間を決める
❸Enjoy
時間を「楽しむ」
編集し終えた時間を、楽しむ
・過去や未来を思い煩うことなく、今を生きる・味わう

時間を取り戻すために大事な「自分の見つめ直し」

SEEメソッドのベースにあるのは「自分の見つめ直し」です。自分の現状/理想を明らかにすることです。

なぜ、Have to とWantの見極めが大事か

Have toとWantの見極めが大事な理由は、私たちの判断基準の多くは「相手にどう思われる」だからです。これでは、Wantは後回しになります。

【A】誰かのHave to」と「【B】自分のwant」がはっきりと意識して取り組めば、【A】はアウトソースなど代替手段を考えたり、自分でやる場合も、合理的にササッと済ませる策を練ることもできます。また、納期交渉で「緊急度を操る」こともできます。これが、できれば「私時間」は生まれてきます。

Have toとWantの見極め方

Have toとWantの見極め方

Have toとWantを明らかにする第一歩は「書き出す」こと。頭の中だけで思っているではわかっているようでわかっていません。以下の手順で「理想/現実のギャップ」「Have to/Want」を明らかにしましょう。

  • 課題を仕事・プライベート問わず、ノートに全て書き出す
    • モヤっしたことも言葉として書き出す
    • 「全て着手⇒完了することは時間的に無理」と認識する
  • 上図のマトリクスにプロットして、優先度を見極める
  • 各事象ごとに、課題の取り組み方を考える
    • 【優先度1】いつ・いかに実現するかを考える
    • 【優先度2】着手が難しい項目。達成後の未来をイメージしてWantを見つける
    • 【優先度4】やらないと決める。または、アウトソース・機械化などの代替手段を考える

【コツ】私時間」の作り方

【コツ】私時間」の作り方

上述の手順で、「自分&時間を見直す」にはコツがあります。

仕事と遊びを分けて考えない

仕事か人生か―、はもう古い考え方です。「仕事と遊びを結びつけて考える」ことが大事です。

自分が「こうしたい=Want」と思ったことを、今の仕事や環境とどうつなげるかという視点で見て取り組むことで、Have to が Want につながり、つまらないと思っていた仕事でも面白くなります。この積み重ねで「仕事が遊び、遊びが仕事」という意識が自分の中にしみこみます。

「自分探し」ではなく、「今いる環境を自分らしくする」という考えが大事です。そのために「自分の好き」を知ること。「好き・やりたいことを100個リスト」で、特に大事と考える項目に〇をつけ、その理由を深く考えると、自分の価値観が明確になり、将来、なりたい自分が見えてきます。半年・1年間隔でリスト作り、比較すれば、自分の変遷・成長もわかります。

現実を理想に近づける

現実と理想の時間のギャップを明らかにする場合は、「理想→現状」の順で書くこと。理由は、「現状→理想」の順番だと、理想が現状に引っ張られ、理想がデグレートするからです。

  • 理想の時間割を作る(平日・休日)
  • 現状の時間割を作る(平日・休日)
  • なぜ、理想と現実に大きなズレがあるのか考える(対策を考える)
  • 定期的に振り返る ※4半期に1度振り返る

❹で振り返る場合は、具体的にどう変わったのかを確認します。この積み重ねで時間の使い方が変わっていきます。

「やめること」を躊躇しないコツ

「やること」「やらないこと」を明確に切り分けると、行動にメリハリをつけるために大事なことは、「いい人に見られたい」という思いを捨てることです。

やめることは「あきらめる」ことではなく、「自分が心からやりたいことを、しっかり選びきる」こと―。と考えれば、前向きにやめられます。

依頼を断れないなら、見積もり力を高めよ

あなたがいつも「No」を言えないタイプなら、それは、キャラ以上に「自信」の問題です。 自分の作業見積もり力、判断力に自信があれば、相手に対しても臆せずにものが言えます。

「私はうまく断れない」というところだけにフォーカスすると、交渉術・アサーションより、本質的な仕事力、見積もり力を身につけるのが先です。日ごろ、自分が普段何にどれだけ時間をかけているか、キャパ越えした場合どこにしわ寄せがくるかなどの作業見積もりを立てるよう意識しましょう。

【優先度2】は着手が難しい課題も

「やる」と決めても、中には、気分がノラない課題もあります。それが【優先度2】。勉強・資格取得など、自分の将来のためにやっておきたいことなどが含まれます。

【優先度2】は、まず最初に「課題を細分化」から。着手を先送りしてしまう課題は、そもそも、どこから、どのように手をつけるかが曖昧。全体像が見えず、ゴールまでの道筋が漠然としているため、やる気になりません。「できないこと」を減らし、「できること」を増やすのがコツです。課題を小さく具体的にして、コツコツ攻略しましょう。

朝時間から見直しを

人とのかかわりが多い時間は「私時間」が作りにくい時間帯です。人に邪魔されにくいのは、朝>夜>昼です。

朝の過ごし方は1日全体に影響を及ぼしますし、毎朝、自分の今日1日を、イメージし、今日することを「スケジュール化」する習慣をつければ、1日の有意義度は向上します。

まずは、朝から時間を見直し、夜→昼の時間の見直しを進めていくのが効果的。昼は人とのかかわりが多いので、もっと戦略的な時間の見直し方が必要になります。見直し方は、本書でご確認を(本記事では割愛)。

アナログ手帳を活用する

池田さんは、SEEメソッドでの時間見直しをしやすくするための手帳も発行しています。

計画は立てて終わりではありません。実行して初めて意味を成します。手帳には私時間を見直す効果的なフォーマットが用意されており、自分の行動や目標を俯瞰して振り返ることができるようになっています。

手帳のメリット

「こうして生きたい」という方針を、具体的な行動に落とし込んだものが計画です。手帳は計画より「振り返り」が大事です。

当初の計画通りに進まなくても、現実と向き合っていくことが人生を変えます。計画に無理がある場合も、振り返りで早めに気がつけますし、遅れを後半に追い上げることもできます。

「日記・感想」と「振り返り」は別

「日記・感想」と「振り返り」は別です。「振り返り」は、感想や日記ではなく、現状把握と分析です。「ゴール」と「プロセス」を明らかにすることです。
以下のような点を意識しましょう。

  • 何ができたか?
  • 何ができなかったか?
  • どうしてできたか?
  • できない場合、本当にやりたかったのか?

1週間・1ヶ月の「プチ振り返り」と四半期・半年の「ガチ振り返り」(グランドデザインの見直し)を併用すれば、人生はよりよい方向に向かいます。

「できなかったこと」ばかりだと、気持ちが落ち込む可能性もあります。このような場合は、「やめること」を決めて、気持ちをすっきりさせ、「できたことリスト」で気持ちを高めましょう。

最後に

今回は、池田千恵さんの「ME TIME (ミータイム)」からの学びを紹介しました。

時間はお金よりも大事です。自分らしい人生、有意義な人生、幸せな人生を手に入れるために参考になる提案がいろいろと記載されています。早く着手できればできるほど、人生は豊かになります。

是非、本書で大事なことを学んでください。

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