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【書評/要約】努力の数値化(青笹寛史) みんな無駄な努力が多すぎ。努力の方向性を間違うな!努力を「量と質」で考え、最短ルートで目的地を目指す術

【書評/要約】努力の数値化(青笹寛史) みんな無駄な努力が多すぎ。努力の方向性を間違うな!努力を「量と質」で考え、最短ルートで目的地を目指す術
努力の数値化」要約・感想
  • 最短で成長するには「努力の仕方」が大事。学生時代と同じド真面目な努力では、無駄が多すぎる
    大人に必要なのは、目標達成に向けた「正しい方向性の努力」✕「高品質な努力」
  • 努力を「量と質」で考え、目的地を目指せ
    「量」と「質」のそれぞれを最大化すれば、爆発的なパフォーマンスで大きな結果が得られる
  • 努力の積み重ね学ぶ→行動する→継続のサイクルを高速に回せ
    学ぶ:努力の「質」をUP
    行動:努力の「量」をUP
    継続:努力の矢印を、スピーディーに実践。適切に試行錯誤し、精度を高めよ

★★★★☆ Kindle Unlimited読み放題対象本

目次

『努力の数値化』ってどんな本?

【書評/要約】努力の数値化(青笹寛史)

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頑張っているのに、結果が出ない。頑張っているのに、認められない。
そんな真面目な人に紹介したい本が『凡人でも「稼ぐ力」を最大化できる 努力の数値化』です。

著者は、医学部を卒業しながらも医者の道を選ばず、動画編集の世界に飛び込み、会社を大きくした青笹寛史(あおささ ひろふみ)さん。経歴だけを見ると、「天才型」の起業家です。しかし、幼少期から「天才の兄」と比較され、自分は「中の中」だと自覚していた彼は、大学受験を機に努力の仕方を徹底的に分析し、医学部合格。その成功体験を基に、努力をどのように最適化し、ビジネスでの成果に結びつけるかを考え抜き、ビジネス規模・年商を伸ばしてきた方です。

本書は、彼が実践してきた「努力の数値化」で、戦略的に目標を達成するための指南書です。

今の時代、コツコツ真面目に仕事をしても成果が出るとは限りません。大学合格までの努力スタイルを続けていても、大人になると、「努力が結果につながらない」ことはどんどん増えていきます。真面目なだけではいけません。本書は、正しい努力の仕方を教えてくれます、

真面目な人ほど、参考になる本です。無駄な努力を失くし、最短で目標を達成したい方におすすめの1冊です。

こんな方におすすめ
  • 努力を最大化し、稼ぐ力を高めたいビジネスマン
  • 努力しているはずが、なかなか成果に結びついていない方
  • 毎日コツコツと努力している真面目な方

そもそも努力とは何なのか

【書評/要約】努力の数値化(青笹寛史)

努力は単に時間を費やせば良いわけではありません。大学受験までは、「どれだけ速く進むか」「どれだけたくさん進むか」が、成功法則となりやすいですが、このやり方を社会人になっても続けていると、努力の方向性を間違い、うまく行かなくなります。

今後重要になる「努力の方向性を定める能力」

これからの時代を生きる人に求められるのは、「正しい努力は何なのか」を探し出し、その方向に進み出す力です。  国や会社に依存しきれない社会だからこそ、 正しい努力を積み重ねて「個」の力を磨き、自分ならではの強みを発揮していく必要があります。

昨今は、「親ガチャ」「上司ガチャ」「配属ガチャ」といった境遇・不平等を嘆く言葉をよく耳にします。しかし、青笹さんは、「お金がない」「チャンスが回ってこない」「顔が悪い」といった世の中の不平等のほとんどは努力で挽回可能。大事なのは「努力の仕方」です。

「正攻法」を疑え

真面目な人は、空気を読み、そこに存在するルールに基づき真面目に努力します。しかし、青笹さんは、努力をする前に、「正攻法」を疑い、「与えられた条件」を深掘りして考える癖をつけることが大事だと指摘します。

例えば、100mトラックのスタート地点で「いち早くゴール地点に到達してください」とだけ命じられると、多くの人は、100mトラックコースを素直に走ります。しかし、「コースを走りなさい」というルールはありません。であるなら、「トラックの真ん中を突っ切り、ゴールを目指す」が正解となります。

凡人が天才に勝つには、努力の仕方に工夫が必要です。天才と同じ競技をする必要はありません。いい意味で「ずるい!」と言われるような、人の上を行くやり方を実践していく必要があります。

「正しい方向性の努力」✕「高品質な努力」

努力というと、つい「どれだけの時間頑張ったか」に意識が向きがちです。しかし、実際には勤務時間のすべてを努力に費やしているわけではなく、また努力の「濃度」には個人差があります。同じ時間働いても圧倒的な成果を出す人がいるのは、彼らが目標達成に向けた「正しい方向性の努力」を「高品質な努力」として実践しているからです。

仕事が速く、優秀に見える人たちは、単に才能があるのではなく、普通の人より「真の努力」に時間を使っています。賢さは「頭の質の差」ではなく「努力の差」。「学ぶか・学ばないか」の差であり、「勉強ができる・できない」の話ではありません。「努力の質を高めようとするか・しないか」の話です。「運がいい」も同じ。正しく質のいい努力しているからこそ、チャンスがつかめるのです。

どんな場であろうと、努力しているのは自分だけではありません。自身の力を高め、得たい実績や評価を得るためには、努力の仕方を変えるしかありません。無駄な時間を削り、努力の「濃度」を高めることで、より大きな成果につなげることが求められます

努力を「量と質」で考える

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ここまで、目標達成には「正しい方向性」と「高品質な努力」が必要なこと述べました。次はその実践法です。

努力を「量と質」で考え、目的地を目指す

努力は「1本の矢印」と「2つの点」で表せる
「現状」と「得たい結果」の間に一度のずれもなく矢印が引ける状態が
「結果に向かって最短距離で努力を重ねている状態」

努力は「1本の矢印」と「2つの点」で表せます。目標達成には、これらを正しく設定する必要があります。

そのために大切なのが、目標設定の明確化したうえで、正しい努力をすることです。その際、ポイントは、努力を「量」と「質」に分けて考えること。その上で、「量」と「質」のそれぞれを最大化すれば、爆発的なパフォーマンスで大きな結果が得られます。

ポイントをまとめると次のようになります。

  1. 目標設定の明確化
    • 目標が曖昧だと、努力の方向がズレる
    • 目標設定は「矢印の出発点と終点」として考え、最短距離を見極める
  2. 努力の数値化
    • 努力を「1本の矢印」と「2つの点」で表現する
    • 現在地と目的地の明確化で、何が足りていないのかを可視化できる
    • 努力の進捗を数値で可視化することで、達成感を感じながら、効率的な改善ができる
  3. 学ぶ→行動する→継続するの高速サイクルを回す(努力の積み重ね)
    • 学ぶ:努力の「質」を高める
      行動:努力の「量」を増やす
      継続:努力の矢印を進み続ける
    • 学びながら行動、このスピード感が大事
    • サイクルの実践を通じて、試行錯誤しながら精度を高める
    • 持続可能な努力で、継続し続けることが成長の鍵
      迷ったら「巻き戻し可能な選択」をすることでダメージを最小化する方法を選ぶ

努力の方向性を誤らないために

的外れな努力をしてしまう人にありがちなのは、「はじめの一歩目から、すでに的外れな方向に進んでしまう」ことです。これを回避するためには、進み始める前に、前項❶❷であげた「目標を設定」と「目標までの矢印を引く」を実施することが大事です。この思考を身につけることで、「はじめの一歩目から方向性を間違える」ことが減り、無駄な努力が減ります。

目標を設定すると、クリアしなければならない小さな課題が見えてきます。 それらを粛々とクリアしていくのが❸学ぶ→行動する→継続するの高速サイクルを回すこと。これで「努力を積み重ね」ます。

最初は何をしたらいいかわからないこともあります。そんなときは、「結果の出し方を知っている人」に素直に教わることです。「何を勉強したらいいですか」「どのようなやり方が適切ですか」など、先生や上司に聞くことです。聞くタイミングを間違わなければ、部下に成果を出してもらいたい上司は、アドバイスをくれるはずです。アドバイスを即実行に移せば、上司も嬉しいので、よりあなたをサポートしたくなります。

このような、成功サンプルは数があった方がいいです。ただし、相手が「何を重視する思考」の人かを把握して聞くことが大事です。成果を出している人は、何かしらブレない信念を持っています。その信念を理解したうえで、その時々で必要な意見の「いいとこ取り」を心がけましょう。

仕事においては、「営業利益重視思考」な人のアドバイスを優先した方がうまく行くことは多いでしょう。

脱・完璧主義。「100%の正解」を求めない

仕事の問題解決には「正解」はありません。つまり、「満点」はありません。しかし、多くの人が、「念のため」にと時間を割いて努力します。資格の勉強をする場合においても、「満点」を目指しがちですが、これは非効率な方法です。

「結果」とは、日々の意思決定の積み重ね。日々の意思決定も100%を目指すことはできません。また、時々刻々と状況は変わり、求められる解も変わっていきます。進みながら軌道修正するためにも、学びながら行動するスピード感が大事です。

ほとんどの場合、仕事では正確性よりスピードが求められます。6~7割の完成度で提出し、フィードバックをもらいながら修正して完成度を高めたほうが、結果的には最短の時間、最少の努力で、相手の求める成果を出すことができます。

最後に

今回は、青笹寛史さんの『努力の数値化』からの学びを紹介しました。

努力は「根性」ではありません。本書を通じて、戦略的に努力、つまり、「努力の量と質を高める」ことが重要であり、そのためには「努力の数値化」が有効な手段になることに深く納得。

私は「はじめの一歩」の前に、努力を「1本の矢印」と「2つの点」で明確にしないままスタートして、随分無駄をしていることを再認識させられました。

ビジネスマンには、即役立つ教えがいろいろと学べる本です。是非、ご自身の成長と成功を促進のために、本書を活かしてみて下さい。

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