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【書評/要約】アイデアのつくり方(松村真宏) アイデアづくりの秘訣は「情報収集」「情報の熟成」「化学反応」。集客UP・利益UPにつながる発想のコツ

【書評/要約】アイデアのつくり方(松村真宏) アイデアづくりの秘訣は「情報収集」「情報の熟成」「化学反応」。集客・利益につながる発想のコツ
アイデアのつくり方」要約・感想
  • アイデアは整理・集中より散漫。散らかった情報からアイデアは生まれる。情報の想定外の出会いから新しいアイデアを生み出す、著者独自のテクニックを紹介
  • アイデアを生み出すには「情報の化学変化」が必要。3ステップで化学変化を起こせ
    • 【情報収集】とにかく、アイデアの元となる情報を集めるて、手書きでメモる
    • 【情報の熟成】寝かせて、並べる
    • 【化学変化】メモ帳の中で、情報同士を出会わせる(予想外の出会い)
  • メモは手書きで。メモの取り方のコツで、「記憶の定着率」が上がり、「情報の化学変化」を加速できる

★★★★☆ Kindle Unlimited読み放題対象本

『アイデアのつくり方』ってどんな本?

Kindle Unlimited読み放題対象最初30日間無料体験 ※【対象者限定】3か月199円/499円も

利益を出すには?
集客するには?
自分もみんなが幸せになるには?

クリエイティブな仕事に大事な「アイデア力」。残念ながら、デスクに座って頭を悩ませたところで、アイデアが降りてくることはありません。では、どうしたらいいのか?

アイデアは整理・集中より散漫。散らかった情報からアイデアは生まれるー

これは、著書『アイデアのつくり方』の著者・嶋浩一郎さんのたどり着いた答え。

広告制作の現場で、商品を売るアイデアを出し続ける仕事をしてきた著者は、どうやってアイデアをつくり続けているのかー。情報の想定外の出会いから新しいアイデアを生み出す、著者独自のテクニックは要チェック!モノを売る仕事に携わるビジネスマン必読のノウハウが学べます。

アイデアを生み出す「情報の化学変化」を起こす

メモ活用でアイデアを生み出す3ステップ

モノを売るために必要なアイデア。

下表は「マーケティングの成功に大事な要素」ですが、❶❷❸に代表刺される市場分析で理詰めで理屈を積み上げて売り方を考える方法では、人を魅了するようなアイデアは生まれません。

アイデアは、「情報の化学変化」一見、関係ないものが結びついた方が、斬新・新鮮なアイデアとなります。

このようなアイデアづくりにおける著者のアドバイスは、「情報を整理せずに、手書きでメモる」ことです。

アイデアを生み出すステップ
  • 【情報収集】とにかく、アイデアの元となる情報を集めるて、手書きでメモる
  • 【情報の熟成】寝かせて、並べる
  • 【化学変化】メモ帳の中で、情報同士を出会わせる(予想外の出会い)⇒アイデアの誕生へ

アイデアは、考えて降りてくるものではありません。「日ごろの情報収集」と「情報の成熟」が必要です。
以下の章では、この3ステップを深堀します。

❶市場トレンドの把握市場の変化やトレンドを常にキャッチアップ
時代の流れ、もしくは、その流れをリードするアイデアを生み出すことが、マーケティングの成功につながる
❷顧客理解ターゲットとなる顧客のニーズや行動パターンの深い理解
顧客インサイトを得るたには、市場調査・データ分析・インタビューにより、彼らの課題や欲求を理解することが必須
❸競合分析競合他社の戦略や市場でのポジショニングを分析
差別化ポイントを見つけることが必須
他社が提供していない価値を提供できるアイデアを考えることが、競争優位性を確立する
❹クリエイティブな発想アイデアは新しい視点やアプローチから生まれる
異なる分野の知識やトレンド、異なる視点を持つチームメンバーやパートナーとの協力してアイデアを出し合うことが、より良い発想を生み出す
❺実行可能性の検討素晴らしいアイデアでも、実行可能でなければ意味がない
テストマーケティング、予算・時間・リソースを鑑み、実現可能なアイデアを選定することが必須

マーケティングの成功に大事な要素

【情報収集】情報は整理するな

【情報収集】情報は整理するな

何もないところからはアイデアは生まれません。そこで、日ごろから自分の感性にヒットした情報をメモ帳に書き留めます。ここで重要なのが、「情報を整理しない」ことです。

アイデア出しでは情報整理はNG

アイデアを出す場合、整理・分類はクリエイティビティを阻害する要因となります。アイデア出しという観点からみると、情報はファイルに入れた瞬間に死んでしまいます。その理由は2点。

  • ファイルに入れると、多くの情報は再び読み返される機会を失う
  • ファイリングという行為により、情報にレッテルが貼られてしまう

情報をキチンとファイルなどに入れて管理するのは、すぐに情報を引き出す(検索)ためです。しかし、クリエイティブに求められるのは、情報を目的をもって“引き出す”のではなく、カオスから新しい情報を“生み出す”ことです。

情報には多面性があり、同じ情報でも、別の角度から見ると別物にもなります。しかし、一度、ファイリングでレッテルをつけてしまうと、人はなかなか見方を変えられません。これが、アイデア出しを阻害します。

情報をごちゃ混ぜに扱うことで、一見まったく関わりのないように見える情報と情報とが結びつき、新しい視点・アイデア・ビジネスが生まれます。

手書きメモが最強!アイデアメモノートの作り方

アイデアづくりには、メモが必須。嶋さんは「一覧性」「携帯性」に優れる手書きメモを奨めます。

アイデアに役立つメモノートの作り方のコツは以下の通り。メモの習慣化で、「記憶の定着率」も上がり、【情報の化学変化】を起こしやすくなります。

アイデアメモの作り方
  • 一軍ノート・二軍ノートの2冊を用意。普段は二軍ノートに書き留める
  • 後日見返したときに重要度の高いと感じた二軍メモは一軍メモに、再び書き留め直す
  • 一日の隙間時間を利用して一軍メモを見直す

情報をメモる際は、「情報源」も一緒に書き留めておくことが大事です。ここでのポイントは、その情報が本物なのか偽物なのかよりも、たとえば、インターネット総合掲示板「2ちゃんねる」でそう言われたという“事実”です。

以下は嶋さんおすすめのメモ帳です。

【情報の熟成】なぜ、情報の熟成が必要なのか

【情報の熟成】なぜ、情報の熟成が必要なのか

1年前に読んだビジネス書と、今日読んだ小説。まったく関係ない話が、突然、頭の中でつながる(情報が交配する)ことがあります。これが、嶋さんがいう「情報の化学変化」のタイミングです。このような化学変化を起こすには、熟成期間が必要です。

二軍ノートの情報は1か月ぐらい寝かせてから一軍に書き写す

人は忘れやすい生き物です。メモをとっても1か月後に見返すと、「これなんだったっけ?」と思うこと多々。こんな時に、「もう一度思い出して、考えてみる」。このプロセスが非常に大事です。

思い出すという行為により、脳内のシナプスは結合され、記憶として定着されます。二軍ノートの情報を1か月ぐらい寝かせてから一軍ノートに書き写す際、追加で調べたことを書き込むと、より記憶に残りやすくなります。

考えをまとめやすいノート

情報や思考をまとめるための「ノート選び」は大事です。
外資系コンサルタントが、好んで使うのが「方眼ノート」。私も賢人に習い、方眼ノートを使っています。数百円の投資で仕事のパフォーマンスが上がると考えれば、とてもリーズナブルな自己投資です。
以下ではおすすめの方眼ノートを紹介しています。

【化学変化】アイデアを加速するには

【化学変化】アイデアを加速するには

情報の化学変化からアイデアを作り出すにはどうしたらいいか?

関係なさそうな情報に「筋」を見出す「異種交配」は有効なアイデアづくりの方法です。具体的には、着眼点を変えて「一つのコトバでまとめる」「上位概念を作り出す」を意識的に行います。

経験を積むと、そのうちなんとなく、「この情報とこの情報をくっつけてみたら一ひねりできるかも」というセンサーが働くようになります。

結びつける情報が乖離していればいるほど、企画にインパクトが出ます。ただ、単に奇をてらっても失敗します。企画にはキチンとした根拠と、緻密な計算が必須。企画の説得力、実効性を担保するためにもベースになる情報があることが前提であることを忘れてはいけません。

最後に

今回は、嶋浩一郎さんの『アイデアのつくり方』の要点を紹介しました。ここに紹介した以外にも、いろいろなアイデアづくりのヒントとなるコツが紹介されています。

デキるビジネスマンを目指したければ「アイデアづくり」はとても大事。スキルアップのために是非、読んでみてください。

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