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【書評/要約】武器としての図で考える習慣(平井孝志) 「答えのない世界」で成果を出す思考術。ビジネスマン必読

武器としての図で考える習慣」要約・感想
  • どうすれば「よく考える」「深く考える」ことができるのか
    100%の正解の存在しない問題に対して、いかに答えを出していくかー
    答えは「図で考える
  • 頭のいい人は、「考える」に役立つ図のパターン(型)を頭の中にストックし、必要に応じて使い分けることで、短い時間で答えを出す
  • 本書では、ビジネスマンなら押さえておくべき、重要な「図」がわかりやすく解説される。ビジネスマン必読の1冊

★★★★☆ Kindle Unlimited読み放題対象本 Audible聴き放題対象本



目次

『武器としての図で考える習慣』ってどんな本?

デキるビジネスパーソンが、会議でホワイトボードにすらすらと問題をまとめる姿を見て、「あんな風になりたい」と尊敬したことは、誰しもあるものです。

どうすれば「よく考える」「深く考える」ことができるのか

その一つの方法が、「図で考える」というアプローチ。身につけられれば強力な武器となります。

平井孝志さんの『武器として図で考える習慣』は、図を書いて考える方法が学べる指南書。「なぜ図を使うと考えが深まるのか」、「どのように図を描けばいいのか」が、わかりやすく学べます。

頭のいい人は、「考える」に役立つ図のパターン(型)を頭の中にストックし、必要に応じて引き出し利用することで、解を導く時間を短縮しています。本書にはそのような「型」が、実践的な事例とともに多数紹介されています。

ビジネスマン必読の1冊です。

こんな方におすすめ
  • 全てのビジネスマン
  • ロジカルに物事を考える術を体得したい方
  • 「考える」ことが苦手な方

学ぶ機会のない「深く考える」

学ぶ機会のない「深く考える」| 【書評/要約】武器としての図で考える習慣(平井孝志)

職場でも学校でも、「よく考えろ」とよく言われます。しかし、肝心の「考え方」については、親も先生も上司も教えてくれません。受験勉強における「考える」は記憶のアウトプット。ググれば手に入る情報であり、これは「よく考える」「深く考える」とは異なります。

100%の正解の存在しない問題に対して、いかに答えを出していくか

ビジネスマンに求められるのは、本物の「考える力」。一部のデキる人だけが、幼い時から我流&経験的に身につけています。

考える力は「思考のOS」です。覚える知識というより「身につけた技術」です。一度体得してしまうと忘れることはありません。AI時代にはこの能力が益々この力が重要になります。

図で考えるとは

図で考えるとは |【書評/要約】武器としての図で考える習慣(平井孝志)

図は文章のようにたくさんの情報を書き込むことはできません。情報の記述が少なくなるのに、なぜ、図で描く力が求められるのでしょうか?

図は「現実を抽象化」&「思考の見える化」

図は「現実の抽象化」です。物事の全体像を浮き彫りにします。抽象化されたイメージから構造や関係性を読み解くことにより、骨格を切り出し、現象の裏側にある構造を捉えることができます。また、抽象化で全体を俯瞰することができれば、視座も上がります。

さらに、図は「思考の見える化」です。思考のモレや矛盾・弱点を明らかにします。

頭で「わかった!」と思っても、多くの場合、その論理はゆるく、図にすることで、そのゆるさが白日のもとにさらされます。これだけしかわかっていなかったのか…と自己嫌悪にもなりますが、それが、より深く物事の関係性を再考するキッカケになります。

図で考えるに必要なのは、紙一枚とペン一本

図で考えるに必要なのは、紙一枚とペン一本のみです。ビジネスマンは、すぐにパワーポイントで作図しようとしますがこれま間違い。「考える」ではく「作業」となり、考えが深まりません。

「薄いマス目の方眼紙」と「書き味のいいペン」。方眼マス目で定規なしでも作図でき、「考えること」だけに集中できます。

全体を明らかにし本質を描き出す「ポンチ絵」の書き方

全体を明らかにし本質を描き出す「ポンチ絵」の書き方  |【書評/要約】武器としての図で考える習慣(平井孝志)

では、どうやったら全体像を捉え、大事なもの、本質的なもの、構造や論理を炙り出す「図」が描けるでしょうか。

基本となるのは「❶概念図」と「❷構成図」です。「❸分析図」は全体像を見極める図ではないので、切り分けが必要です。

「考える範囲」=「問題設定の範囲(全体図)」です。考える範囲が変われば、答えも変わります。考える範囲次第で、答えが 180 度変わることがあることを十分知っておくことが大事。問題設定を狭く捉えてしまうと、どうやっても正解に辿り着くことはできません(その逆も)。

【図❶】概念図

概念図は、最も「基礎的」な図です。□が現状、〇が目標、△が道筋です。

全体を明らかにし本質を描き出す「ポンチ絵」の書き方  |【書評/要約】武器としての図で考える習慣(平井孝志)

四角□は事実(ファクト)丸は概念やキーワードとルール化しておきましょう。

【図❷】構成図

構成図は「考えの型」です。まず最初に覚えるべきなのは「4つの構造図」です。

❶論理構造を捉える「ピラミッド」 ※MECE(モレなくダブりなく)に注意
❷全体を捉える「田の字」 ※代表がPPM(スター・問題児・金の生る木・負け犬)
❸流れ・動きを捉える「矢バネ」
❹ダイナミズムを読み解く「ループ」

全体を明らかにし本質を描き出す「ポンチ絵」の書き方  |【書評/要約】武器としての図で考える習慣(平井孝志)

図には「強調」や「余白」が大事です。特に、「余白」は新たな気付きのヒントにもなります。

【コツ❶】視野狭窄に陥らないために必要な「ひねくれた目」

作図には「ひねくれた目」が大事です。何か抜けていないかと、 図を「健全に疑う」ことで、新たな切り口や新たな要素を思いつくきっかけになります。視野狭窄を防ぎ、考えが深まり、「正しい答え」に近づく道を広げます。

【コツ❷】グルーピングして抽象化

「グルーピング(囲むこと)」で、新たな切り口が見えると同時に、抽象化が促進されます意味ある塊を見つけて「囲む」ことで、一見、こんがらがって見える課題が整理され、問題解決のきっかけがつかめます。

全体を明らかにし本質を描き出す「ポンチ絵」の書き方  |【書評/要約】武器としての図で考える習慣(平井孝志)
全体を明らかにし本質を描き出す「ポンチ絵」の書き方  |【書評/要約】武器としての図で考える習慣(平井孝志)

【コツ❸】5つのWhyで「深化」

全体像を捉えたら、〝なぜ〟を 5 回繰り返し、「考えを深化」します。「なぜ」を繰り返し深掘りすることは、それまでと違った切り口を強制します。これにより、視点が多面的になるのです。

「 Why So?」「 So What?」「 True?」 も考えると”真意の追及”に役立ちます。

最後に

今回は、平井孝志さんの『武器としての図で考える習慣』からの学びを紹介しました。

「考える力」を強化するのに、遅過ぎるということはありません。やるか、やらないかです。

アマゾン創業間もない頃のジェフ・ベゾスは、紙ナプキンに書きなぐったアマゾンのビジネスモデルの原点となる「1つの絵(ループ図)」を描き、そこから1兆ドルのビジネスを作り出しました。

全体を明らかにし本質を描き出す「ポンチ絵」の書き方  |【書評/要約】武器としての図で考える習慣(平井孝志)

本書では、上記で紹介した以外にも、ビジネスマンが身につけておくべき様々な「図のパターン(型)」が紹介されています。是非、本書をから、そのスキルを学んでみてください。

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