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【書評/要約】ユダヤ富裕層が13歳までに学ぶお金のルール(川口幸子) ユダヤ人にお金持ち・成功者が多い理由は「富のマインド」にあり

【書評/要約】ユダヤ富裕層が13歳までに学ぶお金のルール(川口幸子) ユダヤ人にお金持ち・成功者が多い理由は「富のマインド」にあり
ユダヤ富裕層が13歳までに学ぶお金のルール」要約・感想
  • ユダヤ人の歴史は迫害の歴史。民族に、資産・仲間を守る考えが染みつく
  • 大富豪・成功者が多いのは、「お金に対する正しい考え方」が関係している。子供のときからお金について学ぶだけでなく、お金の使い方、目標のかなえ方まで、リンクさせて学ぶ。
  • 本書を読むと、今すぐやるべきことがわかる!お金に対するマインドが変わる!子供の教育に役立つ内容も満載

★★★★☆ Audible聴き放題対象本



目次

「ユダヤ富裕層が13歳までに学ぶお金のルール」ってどんな本?

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日本には「お金の話はハシタナイ」という感覚があり、親は子にお金のことをオープンに話しません。そのため、世界的に見て、著しく金融知識が低い状況にあります。2022年からは、その時代遅れの感覚を是正しようと、学校でも金融教育が行われるようになりましたが、親世代も含め、お金について一定以上の国家になるには、何十年と時間がかかります。だからこそ、お金について学ぶことが必須です。

『ユダヤ富裕層が13歳までに学ぶお金のルール』の著者は、幼少期を米国・日本を行き来して、幼少期から富裕なユダヤ系欧米人と交流してきた経験をもつ川口幸子さん。現在は、ファイナンシャルプランナー、金融コンサルタントとして活動されています。

本書は7章構成で、「お金に対する考え方」「お金の分け方」「お金の使い方」「お金の増やし方」「お金の働かせ方」など34つのルールが紹介されます。

中でも必読なのは、ユダヤ人の「お金に対する考え方富のマインド」です。これを読むと、なぜ、ユダヤ人に富裕層や成功者が多いのかよくわかります。日本人は金融教育と言うと、「投資」を連想しますが、それだけでは、金融教育になり得ないこともよくわかります。

以下では、本書から、私がより重要度が高いと感じた学びを紹介します。

ユダヤ人の「お金に対する考え方」

ユダヤ人の「お金に対する考え方」-【書評/要約】ユダヤ富裕層が13歳までに学ぶお金のルール(川口幸子)

世界の大富豪のベスト500の内、ユダヤ人はなんと200名。GAFAMのトップもユダヤ人が多く、ノーベル賞受賞者も4人に1人がユダヤ系。なぜ、ユダヤ人には「富裕層」「成功者」が多いのでしょうか。「お金」に強いのでしょうか?

迫害の歴史が、ユダヤ流のお金の価値観を形成

ユダヤ人には、迫害されてきた歴史があります。明日、自分の自由・資産・命が奪われるリスクもある中で、生き抜いてきました。そのため、資産を守り増やすだけでなく、家族・友達、民族を守ることを真剣に考え生きてきました。それゆえ、資産・大事な人を守る術が身についています。

現代でも、子供とは日常的にお金の話をし、それと同時に、使い方や、夢のかなえ方まで教えます。故、倹約かで、社会を支えるために、稼いだお金の一部は社会に寄付ことも当たり前です。

子供にはお金の話をせず、金融教育というと「投資」をイメージし、寄付もせずため込む日本人とは、大きな違い。日本人は、ユダヤ人に学ぶことが、半端なく多いです。

ユダヤ流お金の使い方の基本法則

ユダヤ人は、資産形成は大事にしつつも、「お金の奴隷」にならないように、以下の基本姿勢を持っています。

ユダヤ流お金の使い方の基本法則
  • Controle:自分をしっかり管理する
  • Honest:正直に生きる
  • Restriction:誘惑に負けない
  • Discipline:日々学ぶ
  • Decent:身の丈に合った生活をする

子供にお小遣いを渡す場合も、親・祖父母は上記を意識して、子供にお小遣いを渡します。日本のように、年齢が上がるとお小遣い額を上げるということもしません。

子供にお小遣いをあげるときは、「何に使いたいのか」「それを得るために何をするのか」などを、明確に聞き、それに見合う額を渡します。

子どもの立場から見れば、この質問に答えられないと、お小遣いはもらえません。だから、「実現したいこと」と「それに必要なお金」を真剣に考えます。このような習慣が、成功や資産形成に有利に働くことは言うまでもありません。

ユダヤ人の「お金に対する考え方」のルール

ユダヤ人の「お金に対する考え方」の基本は、次のようなものです。

ユダヤ人の「お金に対する考え方」のルール
  • お金は汚いものではなく大切なものだと考える
  • お金についてオープンに話す
  • お金をそのまま放っておかない
  • 夢を叶えるために必要なお金を見える化する
  • 自分のお金の使い方を見える化する

このように書くと、日本でもよくある投資本に記載されている内容と変わらないじゃないか、と思ったかもしれません。

しかし、❸について、給料は銀行に貯金したままではありませんか?金利がつかない普通預金に預けておくことは、ユダヤ人から見れば、お金をほおっておくことと同じことです。ユダヤ人は、すぐに使わないお金は働かせて増やすのが当たり前です。

❹❺については、夢から逆算して考えるのがユダヤ流です。自分は何がしたいのか、そのために、今何をすべきなのか、をしっかりイメージして、それをお金についても落とし込み。さらに、自分のお金の使い方も把握し、改善します。

ユダヤ人に成功者が多い理由もうなずけます。

ユダヤ人の「お金の分け方」

ユダヤ人の「お金の分け方」 -【書評/要約】ユダヤ富裕層が13歳までに学ぶお金のルール(川口幸子)

日本の低金利では、入ってきたお金を銀行に貯金していても増えることはありません。将来不安をなくすためには、ライフプランをしっかり考えた上で、今あるお金を正しく分類・管理することです。

ライフプランは人それぞれなので割愛し、ここでは、「お金の分け方(分類・管理)」のルールを見ていきます。

時間軸でお金を分け、最適な場所に置く

まずは、手元にある資金は、以下の3つに分け、最適な場所に置くことです。


今、目的意識なく、全ての資金を銀行口座に入れている方は、今すぐ、以下を実践しましょう。
ポイントは、中長期のお金は、すぐに使えない場所に置き、なかったものとして生活していくこと。そうすれば、資産は確実に増えます。

分類目的内容置き場所
短期すぐに使うお金生活費など半年以内に必要なお金ATMで簡単に引き出し可能な場所
銀行預金
中期5〜10年後に使うお金車・旅行・結婚式・子供の入学金 など大きなライフイベント費用1%以上の金利がつき、解約手数料がかからない場所
NISAなど
長期10年以上先に使うお金子供の教育費、老後資金 など年利4%以上で複利運用ができる場所
NISA、iDeCo

通貨も分ける

お金(通貨)の価値は、世界の状況によって変わっていきます。自国通貨しか持たないことはリスクです。

日本ではここ数年で一気に円安が進み、資産が大きく目減りしました。輸入品の価格が上がったり、海外旅行の費用が高くついていけないことは、相対的に、日本が貧乏になっていることと同じです。他の通貨、例えば、米ドルを直接持たずとも、米ドルに連動する資産を持つことが求められます。

ユダヤ人は自国を持たず、強制移住などによって住処・資産を奪われてきました。これに対抗して、金・株式・外貨・金などで資産分散してきました。

ちなみにユダヤ人が教育にお金をかけるのも、財産は奪えても、知識は奪えないからです。商売で生計を立てる術も同じです。知識は裸一貫になっても、早期に立ち上がる術なのです。家族・仲間・社会貢献にお金を使い、絆・ネットワークを強化するのも同じ理由です。

ユダヤ人の「お金を増やすためのルール」

ユダヤ人の「お金を増やすためのルール」- 【書評/要約】ユダヤ富裕層が13歳までに学ぶお金のルール(川口幸子)

将来の目的のために津会うお金をより分けて先取り貯金ができるようになったら、次はそれをどう増やすかを考えます。この時大事なのは、細かなテクニックではありません。先に身に着けておくべきは、お金を増やすためのマインドです。

何のために増やすか、具体的な目標を設定する

日本人は、漠然と将来が不安で「お金を貯めこもう」とします。しかし、ユダヤ人はそんなことはしません。あくまでも目的やライフプランありきです。「〇歳までに、△を実現したいから、□円を貯めたい」という逆算思考で、夢とお金を考えます。

日本人が、「今、欲しいモノは?」「やりたいことは?」の質問に答えるのが苦手なのは、子どもの時からその癖がついていないからです。ユダヤ人はこれをお小遣いをもらうことから始めています。

もし、やりたいことが出来たら、お金も倹約するでしょうし、もっと頑張りもするはずです。本書には具体的な例で、ユダヤ人の子どもがどう、お金を増やすマインドを高めるかが記載されており、とても参考になります。

投資の知識は「身を守るため」のもの

ユダヤ人は、資産形成が大事であっても、安易に投資話に乗ることもありません。投資の知識は身を守るために大切なものです。

「どうやって利益を出しているのか正確に説明してくれない?自分でやってみてどうだった?本当に儲かるんだったら明細を見せて」と、とことん理屈を知り、納得しない限り、投資しません。できるだけ細かくリスクをイメージします。

一方で、「投資に回さず利息の付かないところでお金を眠らせている方が怖い」と考えます。時間✕複利✕金利を使って増やすのが鉄則です。時間をかけてお金を働かせれば、手間もリスクも少なくなります。

日本人は、金利のつかない銀行預金に多くの資産を預けっぱなしにも拘わらず、人が儲かっているのを聞くと、ろくに調べもしないで、無謀な投資をしがちです。反省させられる点が多いです。

最後に

今回は、川口幸子さんの『ユダヤ富裕層が13歳までに学ぶお金のルール』からの学びを紹介しました。

本書で紹介した内容は、ごく一部に過ぎません。特に、子どもにお金で不自由してほしくなかったら、本書はとてもおすすめです。自分のお金の問題の改善になるばかりか、お子様の教育にも役立ちますから。

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