- ロジカルダイエットは、ダイエットの本質をロジカルに突き詰めた「やせた人間に生まれ変わるための本」。3か月で「勝手に痩せる体」を目指す
- ダイエットは食事が9割。筋トレや有酸素運動では効果的に痩せられない
ロジカルに計算すれば、これは自明の事実 - 多くの人が、「やっても痩せない」ダイエットで時間とお金を失っている。もう、「思考停止のダイエット」は卒業せよ。本質を知れば、ゴールに最短距離で到達でき、人生が変わる!
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『ロジカルダイエット』ってどんな本?
これまで試した様々なダイエット。やせられなかったり、リバウンドしてしまったり…なぜ、失敗してきたのかー
これまで自分が「間違ったダイエットの努力」にいかに多くの時間・お金を費やしてきたかを思い知らされるのが、清水忍さんの『ロジカルダイエット』。
清水さんは、35年以上の経験を持つスポーツトレーナー。プロアスリートにも指導を行っています。そんな筋肉に精通するプロがダイエットの本質をロジカルに突き詰めた「やせた人間に生まれ変わるための本」です。
論理に基づいて実践すれば、3か月で「勝手に痩せる体」になるという本書で、清水さんは次のように断言します。
ダイエットは食事が9割。筋トレや有酸素運動では効果的に痩せられない
本書は、「痩せるために運動し、カロリーを消費する」というダイエットに論理的に迫り、運動によるカロリー消費より、食事管理の方がはるかに効果的であると解説します。一方で、筋トレ・有酸素運動は、痩せるための「地ならし」として大事だと述べます。
本書は、3か月かけて食事習慣&行動習慣を変えることで、長期的に太らない体を目指します。 短期間で劇的に体重を落としたい人には向きません。しかし、一生太らない体を手に入れるなら、ロジカルダイエットは最善策です。
ダイエットを成功させたい全ての人に進めたい良書です。もう、他のダイエットに手を出す必要はありません!本書を読みましょう。
ロジカルダイエット:3か月 時間をかければ二度と太らない
多くの人は「1週間で〇kg痩せるダイエット」に飛びつきます。「やってもやせないダイエット」に、多くの人は、膨大な時間・労力を費やしています。そんな方に、清水さんは、ロジカルにダイエットせよ!と一喝します。
「思考停止ダイエット」は卒業せよ
ロジカルさのかけらもない「思考停止のダイエット」で、お金と時間を使って、体に負担をかけて痩せられないでは本末転倒です。ロジカルダイエットは、究極まで突き詰めたダイエットメソッドを教えてくれます。本質を知れば、ゴールに結果的に最短距離で到達できます。
最速で痩せるのではなく、「二度と太らない体」を目指す
生物には現状を維持しようとする機能(ホメオスタシス)が備わっています。
短期間でやせると、脳と体にとって居心地がよかった太ったころの状態「コンフォートゾーン」に一刻も早く戻ろうとする力が働きます。リバウンドするのは、意志が強い人でもその力に太刀打ちできないからです。逆に、細身の俳優さんが役作りで一時的に体重を増やしても、すぐに痩せます。
脳と体をやせた状態に慣らすためには一定の時間が必要です。脳を刺激せず〝だましだまし〟やせることが大事です。
ダイエットで目指すべきは、「最速で痩せる」ではなく、多少時間をかけても「二度と太らない体」を目指すことだと心得ましょう。
やせた体を手に入れる「食事管理」
「摂取カロリーを減らす」か「運動などでカロリーを消費するか」ー
清水さんは「食事管理こそが最も効率的なダイエット方法」であると強調します。
例として、「ジョギングで2か月で10kg減量」を目指すとしましょう。ロジカルに計算するとどうなるでしょうか?
10kg痩ために必要な消費カロリー=70,000Kcal
2か月で実現する場合、70,000kcal/60日=1,167kcal/日の運動によるカロリー消費が必要
1日当たりの必要なジョギング時間=1,167/500kcal=2.3時間
毎日、ジョギング2.3時間は、無理ゲーです。食事を管理するほうが現実的かつ合理的。ジョギング30分で250kcal、ウォーキング30分で120kcal程度消費するより、ご飯のお替りをやめる方が圧倒的に楽です。
カロリーの摂取量<カロリー消費量 はやせる常識ですが、筋トレも有酸素運動も痩せる効果は薄いという現実を受け入れましょう。
やせた体を維持する生活習慣(食事・運動)
ただし、筋トレ・有酸素運動は必要です。「カロリーの燃焼消費のいい体を作るため」「カッコいい体になって、自己肯定感を上げる」ために必要だからです。人は「やせた側の人間」の仲間入りをすると、人生が変わります。
清水さんが食事管理と並行して実践を奨めるのは、❶3つの筋トレ(腹筋、腕立て、スクワット)と、❷日常生活の中でちょこまかと動くこと。これだけで十分に筋肉を維持し、代謝を高めることが可能だといいます。
食べ方を見直す。シンプルなカロリー計算方法
闇雲に消費カロリーを減らすダイエットは大体失敗します。一方、食べていいカロリーの上限がわかっていると、わりと”小幅な努力”で、食事コントロールができます。
では、やせるためにあなたが食べていいカロリー量はいくらでしょうか?
清水さんが提案するカロリー計算は非常にシンプルです。運動強度を表すメッツ(METs)に基づき計算します。
生活活動のメッツ表:厚生労働書
1日に食べていいカロリー(体重を維持するカロリー)=24時間のメッツの目安※×なりたい体重
※24時間のメッツの目安 多くの人は、②か③
①非常に多く動いている人:48
②立ち仕事が多い人 :38
③ほとんど動いていない人:34
仮ににほとんど動かない③(体重50kg)の人が、34×50=1,700kcal/日以上を食べつづければ、次第に太るということです。
この計算を元に❶現体重を維持するカロリー、❷なりたい体重を維持するカロリーを計算し、❸その差(❶-❷)を求めれば、1日に減らすべきカロリーが計算できます。これを把握できれば、ロジカルダイエットの第一難関突破です。
このカロリーで、食事バランスを考えれば、過度な食事制限や栄養不足で筋肉量の減少を招き、結果的に基礎代謝が低下してリバウンドを引き起こすこともありません。筋トレと併用すれば、筋肉が細くなることもありません。厳しい食事制限不要で健康的に体重を落とすことができます。
本書では、カロリー管理にコンビニを活用する方法がわかりやすく紹介されています。大事なのは、「コンビニ作戦」でカロリー感覚をつかむこと。さらに、タンパク質・脂質・糖質など栄養バランスなどを考慮し、食べる食品を選べば、「食べていい量」に収めるのはじつはそこまでツラくないこともわかってきます。
運動で活動量を増やす:痩せるための「地ならし」
最初に繰り返しますが、筋トレも有酸素運動もやせるには非効率です。しかし、運動は痩せるための「地ならし」です。運動でエネルギーが消費しやすい体になれば、あとは、食事のカロリー量を調整していくとするすると痩せていきます。また、体力・持久力も強化できます。
【普段運動不足の方】「NEAT(ニート)づくり」に励む
運動が大事。しかし、多くの人は、時間的・精神的に毎日運動することできません。そこで、こまめに体を動かしてNEAT(Non-Exercise Activity Thermogenesis:非運動性熱産生)をアップします。
私たちが1日に消費するエネルギーの内、身体活動による消費は約30%。この部分をニートで増やします。
- 基礎代謝量:60%
- 身体活動(運動+運動以外のニート):30%
- 食事によって発生:10%
あなたのニートが高いか低いかは、生活環境に大きく依存します。ニートを高めるには、生活環境を変えてしまうのが効果的。習慣を変えるよりも楽に実践できます。
例えば、活動量が低くなって強い舞いがちな「デスクワーク」が中心なら、昇降デスクを導入して、立って仕事する時間を確保して、消費カロリーを増やすといった具合です。
【運動習慣がある方】最大酸素摂取量を増やし、さらに消費を上げる
なぜ、筋トレと並行して、有酸素運動を行った方がベターなのか。それは、心臓や肺の動きが強化され、毛細血管も発達して多くの血流が運ばれるので、全身隅々まで酸素が行き届き、エネルギー消費が促されるからです。また、血が全身を巡ることで、美容・老化への効果も期待できます。
私は、運動習慣があります。ジム通い週6回 で 「1時間の有酸素運動」を行っています。
内訳は、スタジオプログラム(ダンス&格闘燃焼プログラム)40分、有酸素運動(トレッドミルまたはクロストレーナー)で20分で、合計1時間。消費カロリーは1時間の運動で550~650kcalです。
運動が習慣化できているのは、脳が喜び、毎日が楽しいからです。これもカロリーが無理なく消費される環境づくりの一環です。
- ダンスで「超・楽しい」、格闘技で「闘争心メラメラ」
- 有酸素運動✕耳で読書で、新しいことを知ったり、ストーリーに「ワクワク」
- お風呂・サウナ・水風呂で「超~気持ちいい」)。
読書も進んで、読書好きの私には一石二鳥です。
なお、運動でより効果を出すためには、最大酸素摂取量(Vo2max)を上げることが大事。同じ強度で続けていても心肺機能は大して上がりません。負荷を高めることが大事です。
【コツ】適切な運動強度はどうしたらわかるのか
人によって、適切な運動量強度は異なります。何を目安にするとよいかー。
個人差はあるものの「心拍数135~140を20分キープできる運動強度」を目安に運動することです。
方法はとても簡単で「スマートウォッチ」で計測すればOK。安いモノなら3,000円程度~。最大酸素摂取量(Vo2max)も計測するなら、ガーミン Forerunner シリーズがおすすめです。
【コツ】ダイエットを成功に導く「やせている人の生活習慣」12か条
ダイエットに成功しても、スリムになった体形を維持できなければ意味がありません。本書には、スリムな体を維持するための12の生活習慣が1章分を割いて紹介されています。「勝手に痩せる体」を作る習慣を知りたい方は、是非、本書にて!
【参考】「残念ダイエット」チェックリスト
これまでのダイエットのどこがどう間違っていたのか? 本書の前半で、しっかり学べるようになっています。
ロジカル思考で「ダイエットリテラシー」をつけると、何の苦労もせずにやせる方法など存在しないことがよくわかります。
摂取側をコントロールするダイエット (食事系ダイエット) | 単品ダイエット 食べ順ダイエット 置き換え系ダイエット ファスティング系ダイエット 糖質制限系ダイエット サプリメント系ダイエット |
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消費側をコントロールするダイエット (運動系ダイエット) | スポーツジム・フィットネスクラブ 短期集中型ダイエットジム 過激エクササイズ系ダイエット 家で行なう健康器具エクササイズ 姿勢改善系ダイエット |
その他の要素をコントロールするダイエット | レコーディングダイエット 低周波運動器具・振動刺激運動器具 エステ系・マッサージ系ダイエット 便秘解消系ダイエット 発汗系ダイエット |
最後に
今回は、清水忍さんの『ロジカルダイエット』からの学びを紹介しました。
ロジカルな思考で行なうダイエットメソッドを身につければ、「太った人」を卒業して「やせた人」に生まれ変わることができます。さらに、痩せたことで、自分に自信がもて、思考・行動が変わり、人間関係が変わっていきます。
体を変え、自分を変えて、人生をよりよい方向へ変えていくー
ダイエットは願望レベルが高い人ほど成功します!自分を変えていきましょう!
ちなみに、清水さんの「ロジカル筋トレ」もめちゃくちゃいい本です。合わせ読みをおすすめします。