- ひとり老後に潜む現実の厳しさ
ひとりで老後を迎える人が直面する現実は、想像以上に厳しい。本書は、その実態と備えの重要性を具体的に示す。自分では何もできなくなる未来を知ることで、事前対策の必要性が痛切に理解できる。 - 自由な時代の代償
現代の医療や介護には、多くの選択肢が用意されている。しかし、知らなければ選べず、しかも、「自己判断」が求められる。自己責任の時代——「孤立した高齢者」にとって過酷な時代でもある。 - 早めの備えが人生の安心をつくる
老後準備とは、死の準備ではなく、安心して生き続けるための基盤づくり。元気なうちから制度を知り、備え、人とつながる。「一人で生きない仕組み」をつくることこそ、老後を守る最大の対策である。
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『老後ひとり難民』ってどんな本?

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かつて、「老後」は家族に囲まれて迎えるものでした。
病気になれば家族が支え、亡くなれば家族が見送り、死後の手続きも行う。
そんな “当たり前” は、いま急速に消えています。
結婚しない人、子どもをもたない人、親族と疎遠な人が増えたことで、
「いざというときに頼れる人がいない高齢者」は、もはや珍しい存在ではありません。
『老後ひとり難民』は、ひとり老後の現実が、私たちの想像以上に厳しいことを突きつけてくれる一冊です。
資産の有無に関係なく、たった一度の入院で、人生が立ち行かなくなる。
そんな現実が、決して他人事ではないことを教えてくれます。
「老後ひとり難民」は、特別な人の問題ではありません。
配偶者との死別/突然の病気/思いがけない事故 をきっかけに、孤立した老後が突然始まることもあるのです。
私を含め、多くの人がこう思っています——「ピンピンコロリで死にたい」
しかし、著者はそれを“思考停止の言葉”だと断言します。
現代医療のもとでは、簡単には死ねません。多くの人は、衰えながら、長く生きることになります。
だからこそ——弱ったあとを、どう生きるかが問われるのです。
本書が向き合うのは、「死」や「死に方」ではありません。より切実で、より現実的な問題である。
「弱ったとき、誰が支えるのか」
「そのために、何を準備すべきか」
本書は、こうした問いから目をそらさず、具体的な対策を提示します。
そして、ひとり老後を生き延びるための力を、いかにして育てるかを明確に教えてくれます。
入院ひとつで、人生は立ち行かなくなる

本書がまず突きつけるのは、厳しい現実です。
高齢者が入院するとき、必ず求められるもの。それが、身元保証人です。
費用の支払い/緊急時の判断/退院後の手続き/死亡後の対応 など
これらを一手に引き受ける存在が必要になります。
家族がいれば問題になりません。
しかし、ひとりで保証人がいない。それだけで、治療も生活再建も進まない現実があるのです。
財産があろうが、保証人がいなければ、病院をたらい回しにされる例もあるのです。
たった一度の入院で、人生が止まる。
本書ではその現実が淡々と紹介されます。
「自由な時代」の重すぎる代償
現代の医療や介護には、多くの選択肢があります。
- 延命治療か/ホスピスか/在宅医療か
- どんな墓に入るか 等
一見、自由で恵まれた時代です。
しかし裏を返せば、こういうことです——「すべて、自分で決めてください」
体力も判断力も落ちる中で、人生最大級の決断を何度も迫られる。
そして、決められなくなった瞬間、代わりに決めてくれる人がいなければ、すべてが止まります。
自己決定の時代。孤立した高齢者にとっては、過酷な時代でもあるのです。
介護保険があっても、安心できない理由
「日本には介護保険があるから大丈夫」そう思っている人ほど、注意が必要です。
介護保険が支えるのは、最低限の身体ケアのみ。
食事/入浴/排せつ、これだけです。
お金の管理、買い物、役所手続き、ペットの世話、家の管理——これらは対象外です。
👉つまり、「生活全体」は守られない。
制度はあります。しかし、その制度は「家族がいること」を前提なのです。
実生活に必要な「生活のちょっとしたこと」は支えられません。
今、それでも何とかなっているのは、
現場で、民生委員/医療ソーシャルワーカー/自治体職員 など、多くの人が無償で支えてくれているからです。
「誰かの善意」に頼る仕組み。人口減が急速に進む日本で、これらはすでに限界に近づいています。
「老後ひとり難民」にならないために、今からできる準備
『老後ひとり難民』の優れている点は、不安をあおるだけで終わらないことです。
著者は、具体的な備え方を提示します。
老後に直面する8つの課題
著者がまとめた「終活で向き合うべき分野」は、次の8つ。
- 日常生活のサポート(運転・買い物・掃除など)
- 入院時の保証人・付き添い
- 医療費・家賃などの支払い手続き
- 介護サービスの選択・契約
- 延命治療の意思表示
- 葬儀・お墓の手配
- ペットの引き取り先
- 財産分配・家財整理
これらは、かつては家族が担ってきた役割です。「ひとり老後」では、自分で備える必要があります。
終活の「3大ポイント」
すべてを完璧にする必要はありません。
まずは、次の3つを押さえておくことが重要だと、アドバイスします。
- 情報の整理
- 緊急連絡先/医療の希望/契約書・遺言書/納骨先 など
- → 人生の取扱説明書づくり
- 依頼・契約の明確化
- 誰に何を頼むのか/専門家と契約するか
- → 口約束から仕組みへ
- 情報の共有
- → 伝わらなければ意味がない
エンディングノート、「書いて終わり」では不十分です。
見つけてもらえるかどうか、が大切です。
「早く知り」「準備し」、そして「つながる」
医療費の上限制度
公的支援制度
老後に使えるさまざまな仕組み
本書は、数字と具体例を交えながら、丁寧に解説してくれます。
不安をあおるのではなく、現実的な判断材料を与えてくれます。
しかし、「お金や制度だけで解決しようとすると限界がある」これが現実です。
最終的に人を支えるのは、やはり「人とのつながり」なのです。
- 近所の顔見知り
- 地域活動
- ボランティア
- 仲間づくり
こうした関係は、老後において“お金では買えない命綱”になります。
老後は、支えられる側になるだけの時期ではありません。
自分も誰かを支える存在になる—— その意識が、信頼を生み、つながりを育てていきます。
近年では、「ひとり同士」がつながる場も少しずつ増えています。
自治体による終活セミナーや相談窓口なども、その一つです。
こうした公的サービスは、高齢者にとって心強い味方になります。
頭も体も元気なうちに、情報を集め、準備し、人との関係を築いておくこと。
それこそが、ひとり老後を安心して生きるために、何より大切です。
まとめ | 老後の備えとして、読んでおくべき1冊
『老後ひとり難民』は、ひとりで老後を迎える人が直面する厳しい現実と、その備え方を教えてくれる一冊です。
自分では何もできなくなる未来を想像することで、事前対策の大切さが身に染みて伝わってきました。
準備とは、「死のため」のものではありません。
安心して生き続けるための土台づくりです。
大切なのは、「早く知ること」「準備すること」「人とつながること」。
そして、「できるところから一歩ずつ」。
それこそが、もっとも現実的で確かな答えです。
まずは、本書で、現実を知ることから始めてみてください。
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