- 藤田晋の勝負哲学。次世代への引き継ぎ書
『勝負眼』は経営者の成功談集ではない。迷い、後悔、失敗、覚悟まで含めた「判断の記録」。トップとして培った思考法を、次の世代へ残すための実践的な教科書である。 - 「押し引き」を見極めが、勝敗の9割を決める
成功の鍵は、押すべきときに迷わず踏み込み、引くべきときには潔く撤退する。この“押し引き”の判断力こそが、長期的な勝敗を分ける。 - 大事なのは「勝算」「勝負に出る勇気」「忍耐」
“勝算を見抜く知性”と“踏み出す勇気”、そして、チャンスが来るまで待つ「忍耐」の両立こそが、長期的に勝ち続ける人間の条件である。
★★★★☆ Audible聴き放題対象本
『勝負眼』ってどんな本?

📌今、最も注目されるビジネス書の1冊が、発売から約3か月でAudible聴き放題に降臨✨
サイバーエージェントの創業者・藤田晋(ふじた・すすむ)氏。
日本を代表するIT企業を築き上げ、長年にわたって成長を牽引してきた経営者です。
2025年12月、藤田氏は社長を退任し、会長に就任しました。
とはいえ、これは「第一線からの引退」ではありません。現在も代表権を持ち、経営判断に関わり続けています。
目下の最大のテーマは、「次世代への継承」。
後継者と並走しながら、時間をかけて経営のバトンを渡していく——そんな姿勢を明確に打ち出しています。
その節目に刊行されたのが、『勝負眼』。
発売後すぐに話題となり、累計10万部を突破。現在もビジネス・経済部門で上位を維持し続けています。
本書は、週刊文春での人気連載エッセイをもとにまとめられた一冊です。
連載回数は80回超。経営論から人生観、勝負勘に至るまで、幅広いテーマが軽妙な語り口で綴られています。
最大の特徴は、すべて藤田氏自身が執筆していること。
多くの経営者が口述筆記に頼る中、
藤田氏は「自分で書く」ことにこだわった理由は——自分の頭の中=思考を整理し、言語化するため。
本書には、その“思考のログ”がそのまま残されています。
その中でも本書を貫く最大のテーマが——『勝負眼』 “勝負の瞬間に、どう判断し、どう動くのか”
経営、麻雀、競馬、サッカーチーム。
経営の枠を超えて“勝負の世界”でも結果を残してきた経営者の「勝敗を分ける視点」が、本書に凝縮されています。
『勝負眼』は、単なるノウハウ本ではなく、意思決定の本質に迫る一冊。
迷いながら働くすべてのビジネスパーソンにとって、一度は読んでおきたい一冊です。
「押し引き」を見極めが、勝敗の9割を決める

押すべき局面で押せるか、引くべき局面で引けるか。その“押し引き”が勝敗の9割を決める。
この言葉は、あらゆる勝負に共通する原理であり、ビジネスにも人生にもそのまま当てはまります。
チャンスを見極め攻めるだけでなく、守るべき時には徹底して守る。
その判断の積み重ねが、サイバーエージェントの成長を支えてきたのです。
勝負は「運」ではなく「技術」
「ツイていなかった」「運が悪かった」…. 多くの人は、失敗したときにこう口にします。
しかし藤田さんは、こうした運任せの思考をはっきりと否定します。
確かに、運は存在する。
だが、勝ち続ける人は——運を前提に、あらかじめ勝負を設計している。
- 流れが悪いときは守る
- 状況が整うまで待つ
- 無理な勝負はしない
- 勝てる瞬間が訪れたときだけ、迷わず踏み込む
この「押し」「引き」のメリハリこそが大事。運に左右されない“構え”を作っているのです。
つまり、運に左右されない“構え”を作っているのです。
引くことは敗北ではない
藤田氏は語ります—— 引くことは敗北ではない。次に勝つための準備だ
多くの人は、
- 押しすぎる → 大失敗
- 引けない → 損失拡大
- 中途半端 → 最悪
というパターンに陥ります。私も何度これで投資で損してきたことか…😩
サイバーエージェントの裏には、撤退した無数の事業があります。
しかし、その早期撤退こそが、会社の体力を守り、次の挑戦を可能にしてきました。
勝者とは、「撤退がうまい人」でもあるのです。
「押し」切る覚悟
一方で、藤田氏の真価は「押し」にあります。
それは—— 勝率が高いと判断できた局面に、資源を集中投下できることです。
- 市場の成長性
- 自社の強み
- 競争優位
- タイミング
条件が揃ったとき、迷いなく勝負に出ます。
ABEMAへの巨額投資や、楽天への出資もその象徴です。
恩・縁は大事にしつつも、それだけで出資したりは絶対にしません。そこにあったのは「勝算」です。
「失敗したらどうしよう」「もう少し様子を見よう」多くの人は、チャンスが来てもこう考えてしまいます
その結果、最大の好機を逃します。
藤田さんの「押し・引き」は、気分や勢いではありません。
それらは全て、以下に基づき決められています。
- 勝率
- 環境
- データ
- 構造
「運」や「時々の感情」ではなく、「絶え間ない準備」と「勝算」で価値をつかみ取る。
そして、それを成し得るのが、勝てる場面“踏み切れる勇気”。
これが、藤田晋の勝負哲学です。
この本は、これからのビジネスパーソンへの「引き継ぎ書」
社長退任に向け、藤田氏は後継者たちに経験や判断基準を伝えてきました。
しかし、そこで何人にもこう言われたといいます——「それ、初めて知りました」
自分では当然だと思っていた思考や判断が、実は十分に共有されていなかった——
だからこそ本書は、これまでの藤田氏が人生で培ってきた思考法や価値観を、
社員、そして、世のビジネスパーソンへ残すための“引き継ぎ書”としての役割を担っています。
だから、本書で語られるのは、単なる成功談ではありません。
ここにあるのは、トップとして生きてきた人間の「記録」です。
- 本音
- 迷い
- 後悔
- 覚悟
全13万字に及ぶ文章には、きれいごとだけではないリアルが、そのまま刻まれています。
最後に|『勝負眼』は「人生の判断力」を鍛える教科書
『勝負眼』は、いわゆる成功法則本ではありません。
派手な勝負テクニックも、耳ざわりのいいポジティブ論も根性論もありません。
その代わりに示されるのは、
- 合理的に勝負する姿勢
- 冷静に撤退する判断
- 長期視点で考える力
- 感情に振り回されない自己制御
つまり、「運や感情に左右されない“構え”をつくること」。
続けるか、やめるか。
転職するか、残るか。
投資するか、見送るか。
「判断に迷って動けない」
「勝負が怖くて踏み出せない」
「いつも自爆してしまう」
そんな悩みを抱える人にとって、本書は確かなヒントを与えてくれるはずです。
また、次のような方にも、おすすめできます。
『勝負眼』は、特に次のような人におすすめできます。
- 事業承継や世代交代を考えている方
- 会社や組織を大きくしたい経営層の方
- 社員教育やマネジメントに悩んでいる方
- 経営者の葛藤や苦悩を知りたい方
- 人間関係や「いい人戦略」を磨きたい方
藤田晋という経営者が、なぜ勝ち続けてきたのか。
その理由は、才能や運ではなく、「判断の積み重ね」にありました。
本書は、「勝負に強くなる本」であると同時に、「人生で負けにくくなる本」とも言えます。
ビジネスでも、投資でも、キャリアでも。
勝負の場に立つすべての人にとって、アドバイスが見つかる一冊なのではないでしょうか。
📚合わせて読みたい本
以下の本を読むと「運を支配できる人」とはどんな人かがよくわかります。合わせ読みを。
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