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【書評/要約】彼はそれを「賢者の投資術」と言った(水瀬ケンイチ) ——25年のインデックス投資が導いた結論。過去作を超える集大成

【書評/要約】彼はそれを「賢者の投資術」と言った(水瀬ケンイチ) ——25年のインデクス投資が導いた結論。過去作を超える集大成
彼はそれを「賢者の投資術」と言った」要約・感想
  • 初心者には「最初の一冊」、経験者には「原点に立ち返る一冊」
    個人投資家・水瀬ケンイチさんが、25年にわたり積み上げてきたインデックス投資の軌跡を記録した一冊。前半ではリアルな投資体験、後半ではそこから導かれた教訓と実践知を、体系的かつ具体的に整理。
  • インデックス投資の裏にある“感情の揺れ”
    市場の暴落や不安に直面したとき、何を感じ、なぜ続けることができたのか—— 投資の成否を分ける「メンタル」のリアルが、投資家への大きなアドバイスに。
  • フェーズごとに変わる「投資と人生」
    初期・中期・後期で求められる判断は異なり、それに伴って「お金との向き合い方」や「人生観」も変化する。投資を通して、自分の生き方そのものを見つめ直すきっかけを与えてくれる。

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目次

彼はそれを「賢者の投資術」と言った』ってどんな本?

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投資の世界には、派手な成功談や「一発逆転」を煽る情報があふれています。
けれど実際に資産を築いた人の歩みは、驚くほど地味で、静かで、そして長い。

彼はそれを「賢者の投資術」と言った』は、個人投資家・水瀬ケンイチさんが、25年にわたり続けてきたインデックス投資のすべてを記録した一冊です。前半では投資の実体験、後半ではそこから得た教訓や実践的な知恵を体系的に整理しています。

本書の魅力は、理論ではなく「実体験」にあります。

ITバブル、リーマンショック、東日本大震災、コロナショック――
市場が大きく揺れるたびに、著者は何を考え、どう迷い、どんな判断を下してきたのか。

そこにあるのは、美化された成功談ではありません。
迷い、恐れ、葛藤といった“人間そのもの”の記録です。
だからこそ読者は、「自分がこの道を歩んだらどうなるか」を、具体的にイメージできるのです。
また、10年以上、投資を続けてきた人にとっては、自分自身の投資人生を振り返り、今後を考えるきっかけにもなるでしょう。

本作は単なる投資指南書ではありません。
“長期投資という生き方”に触れ、コツコツ積み上げた先にどんな景色が広がるのかを教えてくれるドキュメントです。
水瀬さんの過去の著作と比較しても、際立って大きな学びを与えてくれました。
投資を始めたい人にも、すでに続けている人にも、読んでよかったと思える一冊になると確信します。

本書のポイント(重要テーマの整理)

本書が一貫して示すのは、シンプルな事実です。
初心者から経験者まで、それぞれの立場で学びが得られる構成になっています。

  • インデックス投資は退屈。でも、それが最強
    • 市場平均に勝ち続けるのはプロでも難しい
    • 長期・分散・低コストが最も合理的
    • しかも今は、誰でも簡単に実践できる環境が整っている
    • 👉インデックス投資は 「再現性があり、手間もかからない数少ない勝ち筋」
  • 暴落の中で何を考えるか——本書最大の読みどころ
    • 投資家にとって最大の試練は、暴落時
    • 「売りたくなる誘惑」「不安」「周囲の雑音」——こうした感情とどう向き合うか
    • 著者自身の体験を通じて、「心が揺れた瞬間」と「それでも続けた理由」が克明に描かれる
    • 👉 単なる知識では得られない、“生きた学び”
  • 投資の本質は「自分のルールを守れるか」
    • 投資の成功を左右するのは“知識量”ではない
    • どこまでリスクを取るかを決める
    • 無理のない積立を設定する
    • タイミングを読もうとしない
    • 👉 そして——決めたルールを、ただ守り続ける。これが長期投資の本質
  • お金を稼ぐことが人生ではない
    • 資産を頻繁にチェックするほど成績は悪化する
    • 投資に時間を使いすぎない
    • お金に振り回されない
    • 👉 インデックス投資は、「人生の自由度を高めるための手段

本書全体から、著者の”人生観“が随所ににじみ出ています。
さらに、インデックス投資の成否を左右する“メンタル”が、豊富な実体験をもとに立体的に描かれています。
加えて、「感情に流されない姿勢」を支える数々の研究データも紹介されます。

これらが、読者であるインデックス投資家に、
大きな示唆——投資家としてどう生きるか、どう心を整えるかについて、深い気づきを与えてくれます。

株式市場は、せっかちな人から忍耐強い人にお金を移すための装置だ  by ウォーレン・バフェット

本書からの学び | フェーズごとに変わる「投資と人生」

私個人が、最も大きな学びとなったのは、フェーズごとに変わる「投資と人生」
本書は、投資を人生という“時間軸”で捉えます。
大事なのは、投資と言っても、フェーズが違えば「お金に対する心情・付き合い方」も大きく異なることです。

投資初期(1〜3年):土台を築く

  • 生活防衛資金を確保
  • 投資哲学を確立(迷いを失くす。「どう儲けるか」ではなく、どう続けるか)
  • 無理のない資産配分(大事のは、「理論」以上に「感情」)
  • 自動化
  • 👉 土台がすべてを決める

私は投資を始めてから、インデックス投資にたどり着くまでに、あまりにも遠回りをしてしまいました。
早く資産を増やしたい一心で売買を繰り返し、そのたびに一喜一憂し、気づけば大きな損失と疲弊したメンタルだけが残っていました。

そんな中で出会ったのが、インデックス投資です。
それは、利益を最大化するためというよりも、「心の平穏を取り戻すため」の選択でした。

投資中期(4~10年):忍耐と自己管理を学ぶ

  • とにかく継続
  • ポートフォリオはシンプルに保つ
  • 余計なことをしない → 売買・複雑なポートフォリオは結果的にパフォーマンスを下げる
  • 中期で多くの人が悩むの「米国株か?全世界株か?」「外国債券は必要か」なども解説
  • 👉 知識が増えるほど、人は動きたくなる。しかし、動かない人のほど成果が高い

私は、「知識が増えるほど人は動きたくなる」という現実を、損して学びました…。
確かに短期売買で大きな資産を築く人もいます。しかし、その成功に再現性はほとんどありません。

「これだ」と思って買ったら、あとは何もしない——
私の場合、このシンプルな戦略の強さを、腹の底から理解させてくれたのは、実は「暗号資産」でした。

もしあのときのビットコインを余計な売買をせず持ち続けていたら….。
株式市場では何十年もかけて経験する価格変動と、それに伴う心理の揺れを、暗号通貨はわずか数年で体験させてくれました。だからこそ今、私は確信しています。

投資で本当に難しいのは、確実に上昇すると確信している資産なら「いかに動かずにいられるか」なのだと。

投資後期(10年以上):価値観が変わる

  • お金より大切なものに気づく
    • 愚直に積立を10年以上続けると、資産は育つ
    • お金との距離が変わる
    • FIREという選択肢も選べる(「働かない」ではなく、「働き方を自分で選ぶ」)
    • 👉 「稼ぐ」から「どう生きるか」へ「我慢」から「機嫌よく生きる」へ
  • 億の世界の心構え
    • 簡単に保有資産が数百万円変化する世界での心理負担の減らし方
  • 積立の意味が変わる
    • 初期:積立が資産形成の主役(約70%)
    • 後期:市場リターンが主役(90%以上)
    • 👉 毎月の積立額の影響は“ほぼ誤差”になる。購入タイミングも意味を持たなくなる

10年も投資を続けていると、気づけば保有資産は育っています。
私も重視するようになったのは、「お金を増やすこと」そのものよりも、「機嫌よく生きる=脳が喜ぶ生活にシフトすること」でした。

日々読書をするのも、ジムやサウナに通うのも、旅行が好きなのも、すべて“脳がご機嫌になるから”。
逆に、ちょっとした風邪でも脳が一気に不機嫌になる現実に、「健康」の価値を痛感するようになりました。
ご機嫌なら、人間関係でのトラブルも減る!「腹が立つ」ことが自然と減ります。
だからこそ今は、健康を守ることこそが、最大の投資だと感じています。

投資の最終ステージ:「増やす」から「使う」へ

資産形成のゴールは、お金を増やすことでではありません。
どう使い、どう終えるかまで含めて、投資人生は完成します。

  • 人生100年時代の「取り崩し戦略」
    • 有名な「4%ルール」
    • より安全なら「3〜3.5%」。資産1億円で300~350万円/年
    • 👉資産を減らすのではなく、“持たせながら使う”発想へ
  • 取り崩しの順番とコツ
    • 実務的に重要なのが「どこから売るか」
    • 課税口座 → iDeCo・NISAの順
    • 👉コストの高い古いファンドから売る。税金は気にしすぎない(いずれ払うもの)
  • 投資の終活(たたみ方)
    • 投資の終盤では「シンプル化」が最優先
    • 証券口座はできるだけ1つに。銀行口座も整理
    • 👉資産が大きいほど、遺言書、相続対策など「残し方」も戦略になる

「お金を増やすことに執着する人生」は、一般的に「幸福な人生」となりません。
そもそも、死んだらお金は持っていけません。お金は目的ではなく「人生を豊かにする手段」です。

私の人生最終版の目標は、「資産をゼロに近づけて人生を終える」こと。
しかし、「人は資産を減らすことに大きな心理的な痛み」を覚えます。
ここの“人間の性(さが)”とどう折り合いをつけながら、心から人生を楽しめるようになるのか——
それが、私の人生の後半にある私の大きなテーマだと思っています。

最後に

彼はそれを「賢者の投資術」と言った』は、インデックス投資の教科書であると同時に、長期投資のリアルを描いた貴重な記録です。

初心者には「最初の一冊」として。
経験者には「原点に立ち返る一冊」として。

投資フェイズで変わる投資戦略とフェーズごとの「お金との付き合い方・生き方」はご自身の生き方を見直す非常に有益な一冊となるはずです。

ここで紹介したのは、本書のごく一部。多くの学びがある1冊。
ご自身の幸せな人生のために、是非、手に取り、学ぶことをおすすめします。

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