いい本との出会いを応援!

【書評/要約】「解像度が高い人」がすべてを手に入れる(権藤悠) 見える世界が変わる!知的に明瞭に考え、わかりやすく伝える能力をアップする思考力本

「解像度が高い人」がすべてを手に入れる』要約・感想
  • 仕事ができる人の共通点は「解像度が高い」こと。彼らは以下の3つの思考力をあわせもつ
    物事が細かく見る:具体化思考
    ②ユニークで鋭い洞察を得る: 抽象化思考
    ③物事をわかりやすく伝える:具体⇆抽象思考
  • ①②の能力が備わる人は「他の99%の人が見えないもの」が見る人。しかし、③が伴わないと「意味のわからないこと言っている人」。①~③が備わってこそ、「仕事ができる人」になれる
  • 解像度を上げるには「思考力のトレーニング」が必要。本作は問題を多数掲載し、能力アップを支援する。プロの指摘をが、能力UPの気づきを与える

★★★★☆ Kindle Unlimited読み放題対象本

目次

『「解像度が高い人」がすべてを手に入れる』ってどんな本?

Kindle Unlimited読み放題対象最初30日間無料体験 ※いつでも解約可能

「話している内容がピンとこない」
「言いたいことはわかるんだけど、いまいち説得力が…」
「どうも具体性がなく、ふわっとしていて…」

職場でこんな風に言われた経験はないでしょうか?こんな人は「解像度の低さ」が問題。

上記3点の問題には、以下のような問題があります。
・本質を理解していないので、話しているポイントそのものが的外れ
・他の誰でも言えてしまうような「安易な意見・提案」しかできていない
・物事の理解が不十分で、考えも粗いため、質問をされても 具体的な答えが返せない

経営コンサルタントとして多くのビジネスパーソンを見てきた権藤悠さんの『「解像度が高い人」がすべてを手に入れる』は、解像度を高めて、仕事ができる人を目指す「具体⇔抽象のトレーニング」本。

「解像度が高い」とはどのような状態を指すかを明らかにしたうえで、解像度を高める51のトレーニング問題と考え方を解説しています。

解像度が高い「仕事ができる人」は、〝見ている世界〟が違います。「99%の人には見えないもの」が見えてています。一つ上の次元から世界を見たいビジネスマンに役立つ1冊です。

「解像度が高い人」とは?

「解像度が高い人」は以下の3つ思考が必要であると述べます。

  • 物事が細かく見る:具体化思考
  • ユニークで鋭い洞察を得る: 抽象化思考
  • 物事をわかりやすく伝える:具体⇆抽象思考

❶ と ❷ の思考を合わせ持つ人は、「他の99%の人が見えないもの」が見えています。
しかし、この2つの思考だけではダメ。「意味のわからないことばっかり言っている変な人」と見られてしまいます。

「他の多くの人には見えていないもの」は、自分にしか見えていないからこそ価値となりますが、「他の多くの人には見えていない」ということは同時に「理解されないもの」にもなり得ます。

➊❷に加え、❸ の思考で相手の理解レベルや、相手の具体度に合わせて話ができることで、はじめて、周囲から「仕事のできる人」と見てもらえるようになります。

「3つの思考」を鍛える

解像度に必要な「3つの思考」

3つ思考を、もう少し詳しく解説すると次のようになります。

具体化思考力一つの事柄や概念をより具体的な要素に分解して行く能力
物事を段階的に分解して行くことでより深い理解を得ることができる
抽象化思考物事を俯瞰で見み、細部の違いに目を奪われることなく、そこに共通する要素=「本質」を正しく見極める能力
比べて、共通点を問う
ユニークさ、新しいアイデア、鋭い洞察につながる
具体⇆抽象思考状況に合わせて具体的な話と抽象的な話を使い分ける能力
相手や状況に合わせて、具体的な話と抽象的な話を使い分けられる能力
相手の理解レベルに合わせて説明することでより効果的なコミュニケーションが図れる

「3つの思考」を具体で表す

❷の抽象化力が低い人は、上表のような説明が苦手です。❸に習って、具体的な説明をしてみましょう。

例えば、「解像度」という言葉を比喩の例にとると、次のように説明ができます。

具体化思考力思考の「画素数」を増やす(高解像度)
抽象化思考思考の「画像幅」を広げる(広い面積を見る)
具体⇆抽象思考思考の「ピント調整力」を鍛える
思考の「高性能志向レンズ」を手に入れる

また、図で示すと次のようになります。随分、わかりやすくなったのではないでしょうか。

「具体化」とは何か
具体化:次元のピラミッド構造を上から下に掘り下げる
「抽象化」とは何か

抽象化:次元のピラミッド構造を、共通点を探して下に上に上る
「具体⇆抽象思考」とは何か
具体⇆抽象:相手の理解度に合わせて、どの解像度が適切かを見極めて話をする。比喩を活用する

3つの思考の鍛え方

日ごろから、物事を考えるとき、上図のような「事象のピラミッド構造」を意識して、物事を分解したり、あるいは共通点を見つけたりする癖をつけることが大事です。

本書には具体的なトレーニング例題が多数掲載されています。これらでプロの指摘を確認することは、気づきの発見となるでしょう。

最後に

今回は、権藤悠さんの『「解像度が高い人」がすべてを手に入れる』からの学びを紹介しました。

「多くの人が見えないものが見えるようになる」とビジネスで成果を上げやすくなるばかりでなく、人生もラクになります。さまざまなものに面白さを感じ、人生も楽しくなります。本書に学び、「知的で明瞭に考える力」を養っていきましょう!

よかったらシェアしてね!
目次