いい本との出会いを応援!

【書評/あらすじ】地雷グリコ(青崎有吾) 2024年ミステリー賞総なめに大納得の最強の”頭脳戦ゲーム”。相手を揺さぶる 思考・心理戦 が半端ない

【書評/あらすじ】地雷グリコ(青崎有吾) 2024年のミステリー賞総なめ。斬新!ゲームの本質の見極め方、相手の揺さぶり方等、頭脳戦&心理戦が凄い
地雷グリコ」要約・感想
  • 子どもの遊びが“究極の知能戦”になる
    グリコ・じゃんけん・だるまさんがころんだなど、誰もが知る遊びを独自ルールで魔改造し、運ではなく「思考」で勝敗が決まる頭脳ゲームへと進化させたミステリー。ミステリー賞総なめ作品
  • 読む側も“プレイヤー”になる没入感
    射守矢真兎の推理と心理戦は、読者にも「次に何を出す?」「相手は何を考えている?」と常に思考を要求する。ページをめくるたびに自分も勝負の盤上に立たされる感覚が、この作品の最大の中毒性!
  • 知的快感と青春ドラマの両立
    殺伐とした賭博ものと違い、軽やかな雰囲気の中で物語が展開。高度なロジックと登場人物たちの人間ドラマが融合し、ミステリーとしてもエンタメとしても極上の読後感。

★★★★★  KindleUnlimited読み放題 Audible聴き放題対象本

目次

『地雷グリコ』ってどんな本?

この度、Kindle Unlimitedに降臨✨

【Kindle Unlimited30日体験無料
【Audible】 30日間無料体験 
Music Unlimited30日間体験無料 → 音楽に加え、月1冊Audible読み放題
※3つともいつでも解約可能

“ただのじゃんけん”が、ここまで知的な心理戦ゲームになるとは

2024年のミステリーランキングを総なめにした怪物的ヒット作、それが青崎有吾地雷グリコ』です。

山本周五郎賞、日本推理作家協会賞、本格ミステリ大賞をはじめ、主要ランキングの国内1位を独占
2026年2月には白泉社ヤングアニマルからコミカライズ版『地雷グリコ』も発売されています。
※個人的イメージは、主人公は、むっちりおっぱい大きい系ではなかったのですが…

受賞した賞《一覧》
  • 第37回山本周五郎賞
  • 第77回日本推理作家協会賞
  • 第24回本格ミステリ大賞【小説部門】
  • 第7回飯田賞
  • ミステリが読みたい!2025年版【国内編】弟1位
  • 週刊文春2024ミステリーベスト10【国内部門】弟1位
  • 本格ミステリ・ベスト10 2025【国内編】弟1位
  • このミステリーがすごい!2025 【国内編】弟1位

本作は“頭のいい人の思考”を覗く小説
この小説の本当の魅力は、天才たちがどう考えて勝ちを作るのかを、読者が体験できること

相手は何を知っているか
相手は自分をどう見ているか
この一手で未来はどう変わるか

それを同時に計算し続ける真兎の思考は、そのままビジネスや交渉の思考法にもつながります。

だからこそ、この本は「小説なんて時間のムダ」と思っているロジカルな人にこそ刺さる。

頭脳に自信がある方、是非、本作のゲームにチャレンジしてみてください。完敗必至です。

子どもの遊び「じゃんけん」が、恐ろしいまでの頭脳戦になる

この物語で描かれるのは、こんなゲームたち。

  • グリコ
  • だるまさんが転んだ
  • じゃんけん
  • 坊主めくり
  • ポーカー

…そう、誰もが遊んだことのあるものばかり。

しかし『地雷グリコ』では、
それらにたったひとつルールを足すことで、「運」ではなく「思考」で勝敗が決まる殺人級の知能戦に変貌します。

勝つのは、
✔ 相手の思考を読む者
✔ ルールの抜け穴に気づいた者
✔ 未来の数手先を計算できた者

ただ運のいい人ではありません。

主人公は“勝負事だけ”異常に強い女子高生

主人公は、高校1年生の 射守矢真兎(いもりや まと)
普段はマイペースでちょっと不思議な女の子ですが、勝負の場に立つと別人のように覚醒します。

最初の戦いは、文化祭の屋上出店権を賭けた生徒会との「地雷グリコ」。

階段に地雷を仕掛け、踏めば10段後退。
ただのじゃんけんが、相手の地雷配置を読み切る心理戦に変わる瞬間です。

ここで真兎が見せる思考が、読者の脳を粉砕します。

「え、そこまで考えるの?」「その手を出す理由、そこにあったのか…」

この最初の一戦で、多くの読者が完全にロックされます。

読みながら、自分も“プレイヤー”になる

『地雷グリコ』がすごいのは、読者にも思考を要求してくることです。

「自分ならどの手を出す?」「その情報から何が読める?」

ロジカルにゲームを解析し、勝敗の本質や、抜け道に気づけるかー
相手を心理戦を読み、それを打ち負かせるか―

ページをめくるたび、あなたも真兎と一緒に盤面を睨み、相手の嘘を疑い、未来を計算することになります。

なのに、不思議と重苦しくない。
賭博堕天録カイジ』や『LIAR GAME』のような命と人生を賭けた殺伐さはなく、青春×知能戦の爽やかな緊張感が続きます。

5つのゲーム、すべてが名勝負

この作品は5話の連作形式。

  • 地雷グリコ
  • 坊主衰弱
  • 自由律ジャンケン
  • だるまさんがかぞえた
  • フォールーム・ポーカー

どれもルールを聞いた瞬間は「簡単そう」に思えるのに、
読み進めると「こんなの、普通の頭じゃ勝てない…」と唸るレベルの思考戦になります。

特に終盤の「フォールーム・ポーカー」は、
記憶力・推理力・心理戦のすべてを極限まで要求される名勝負。「そう来たか…」と声が漏れるはず。

地雷グリコ ― 頭脳戦と心理戦の開幕

第1話「地雷グリコ」は、本作のすべてを象徴する名勝負です。
ベースは、じゃんけんで勝てば階段を上り、先に最上段へ到達した方が勝ちというおなじみの「グリコ」。
しかし、ここに“地雷”という要素が加わることで、ゲームは一気に純粋な知能戦へと変貌します。

ルールはこうです。

  • 両者はあらかじめ、階段の3か所に「地雷」を仕掛ける
  • じゃんけんで進んだ先が地雷だった場合、10段後退
  • 階段は全46段。先にゴールした者が勝利

一見すると運任せに見えますが、実際はまったく違います。
相手がどこに地雷を仕掛けたかを推測し、何手先まで見越してグー・チョキ・パーを選ぶかが勝敗を分けるのです。

さらに恐ろしいのが心理戦。
会話の中でわざとヒントを漏らしたり、逆にブラフを仕掛けたりして、相手を「地雷のある段」に誘導していく――
まさに知恵と嘘の応酬。

勝利のカギは「3の倍数」と「10段」。
この意味がピンと来たあなたは、もう真兎側の人間です。

坊主衰弱 ― 嘘と記憶を見抜け

第2話では、カフェを出禁にされたかるた部を救うため、真兎がカフェマスターと「坊主衰弱」で勝負します。

このゲームは、「百人一首の坊主めくり」×「神経衰弱」という異色の融合。
100枚の絵札をめくりながら、「姫」「天皇」「殿」を揃えていきますが、「坊主札」を引くと即アウト。
記憶力と判断力がものを言うゲームです。

ところが相手のマスターはイカサマの常習犯。
それにいち早く気づいた真兎は、同行していた仲間たちを巧妙に巻き込み、負け確の状況から一気に大逆転を決めます。策士・真兎の真骨頂がここにあります。

自由律ジャンケン ― 見えない“手”を読む

次なる相手は、都立頬白高校の生徒会長・佐分利錵子。
彼女は真兎の頭脳に目をつけ、生徒会入りを賭けた勝負を持ちかけます。

ゲームは「自由律ジャンケン」。
グー・チョキ・パーに加え、両者が独自に考案した“オリジナルの手”を含めた5種類で戦います。
ただし、その効果は一切公開されません。勝敗はルールをすべて知る審判のみが判断します。

つまり、相手の“未知の手”の効果を、プレイの挙動や表情から推理しなければならない――
これはもはや、じゃんけんの皮をかぶった本格ミステリーです。

だるまさんがかぞえた ― 発想力で勝て

第4話では、他校の生徒会と「Sチップ」を賭けた勝負に。
選ばれたのは「だるまさんがころんだ」をアレンジした「だるまさんがかぞえた」。

このゲームでは、鬼がいつ振り向くかが事前の“入札”で決まるという特殊ルールが加わります。
知力・体力・瞬時の判断力すべてが試される中で、真兎は常識を打ち破る奇策で勝利をもぎ取ります。

「そう考えるのか!」と膝を打つ発想の勝利が、ここにあります。

フォールーム・ポーカー ― 知能戦の頂点

最終戦は、高校間の巨額マネーを賭けた「フォールーム・ポーカー」。
4つのスート(ハート・スペードなど)がそれぞれ別の“部屋”に分かれ、
そこでカードを引きながら3枚で強い役を作っていく独自ルールのポーカーです。

必要なのは、記憶力・推理力・そして究極の心理戦。
5つのゲームの中で最も難易度が高く、相手を出し抜くロジックは感嘆せずにいられません。

同時に、真兎や雨季田絵空の過去や動機も明らかに。
ただの頭脳ゲームを超えた人間ドラマへと物語は深まっていきます。

最後に

地雷グリコ』は、ただのミステリーでも、ただのゲーム小説でもありません。

ランキング総なめは伊達ではありません。この快感、味わわないのは正直もったいない。
是非、手に取って、天才たちの頭脳ゲームを味わってみてください。

解約はいつでもOK

「あなただけの特別プラン」が利用できる人も

よかったらシェアしてね!
目次